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2024年の抱負・無資格法務のサバイバルを考える

【始めに】
通常はX(旧Twitter)にて、仕事で思ったこと・考えたことなど、愚痴を中心に徒然なるままに呟いているのですが、毎年のlegalACの皆さんの記事を眺めているうちに、自身の頭の整理も兼ねて、ごくたまには多少の長文で自分の考えていることを言語化するのも面白いかもなと思い、急遽noteを始めた次第です。いつまで続けるか分からないですが、もうそろそろ仕事始めとなるタイミングで今年の抱負について、だいぶ擦られ続けてきたネタではありますが無資格法務としてのサバイバル戦略も含めて記載しようと思います。

【結論①:2024年の抱負】
個人的な仕事の抱負は、個別具体的な話となってしまうため記載しませんが、もう少し抽象化させ、今後どのような方向に進んでいき、そのためにどのような勉強や取り組みをしていこうかといった抱負を記載しますと、従来の「法律・法務」8:「その他」2から「法律・法務」4:「その他」6くらいの配分に変更し、法律・法務ど真ん中路線から少し方向転換を検討するのも面白いかもしれないなと”現時点では”考えています。

【背景事情】
結論としては、上記の通り法律・法務の勉強や取り組みの割合を少し落とし、それ以外の業務や勉強に時間を割いていくことになりますが、その背景として①法律の専門性を深めることの限界、コスパ、②広義のリスクマネジメントへの興味、③組織・会社の全体最適化・効率化への興味、の3つにざっくり分けられるかと思います。
まず、①の法律の専門性を深めることの限界についてですが、私自身は法学部を卒業しているものの、法曹への興味も関心もさしてなく、大学時代はろくに法律の勉強もせずに民間企業に就職し縁あって転職時に小規模の法務部に転がり込んだ身ですので、勉強のため行政書士試験は合格しましたが、弁護士といった”いわゆる”有資格者(無資格・有資格の議論はあえてしませんが)の法律に関する専門性には敵いませんし、そもそも勝負する気(できる気)もありません。その中で、近年はロースクール卒業者やインハウスなどの高い専門性を有する法務部員も増加傾向にある中、彼らと法律の世界でガチンコで勝負しサバイブするのはあまりにも分が悪いことを肌身に感じることが増えてきました。当然、法務の仕事を行う以上、法律から逃れることはできないですが、今から司法試験を目指す選択肢は、自身の環境を考えるとほぼゼロであり、法律の専門性を有資格者レベルにまで高めていくコスパも考えるとそこは勝負する点ではもはやないように思っています。また、企業の法務部員が弁護士レベルの法律知識を有する必要があるかという観点では、色々書きたいことはありますが長くなるので結論だけ言うと当然あったほうがベターであるものの、必要性の観点では個人的にはまったく必要はないと考えており、仮にそこまでハイレベルな法律知識が必要となる案件が発生した場合は迷うことなく優秀な外部弁護士を使えば良いわけであり、法務部員としては当該弁護士を機能的に使いこなせるレベルの法律知識や論理的思考力があれば足りると考えます。そうすると、現状私が置かれている環境においては、法律の勉強をガンガンで行うことはサバイバル戦略としては最適解ではなく、業務上必要な範囲で一定レベルの勉強を行う方針とするのが良いのではと思っています。
次に、法律・法務の割合を落として、今年から取り組んでいきたい「その他」の部分が上記②広義のリスクマネジメント及び③組織・会社の全体最適化・効率化の箇所となりますが、この辺については詳細が自分の中でも煮詰まっておらず、また詳細を書きにくい部分でもありますので、ざっくりとした記載としますが、②のリスクマネジメントについては、自身の業務の中で法的なリスクマネジメント以外の広義のリスクマネジメントも担当することが出てきたこともあり、今後開拓する業務分野を広義のリスクマネジメントとし、更にその中の得意・専門分野を法務とするといった、自身の業務の捉え方の変換をしていくのも面白いと思っています。広義のリスクマネジメントでは法務部のみでは完結せず、色々な部門を巻き込んだ全社的な取り組みを行う必要があり、③の組織や会社全体の最適化や効率化といったアプローチも発生してくると思われ、これらは会社の「経営」にも深く関連してくる問題となります。

【結論②】
色々書いていて、取り留めがなくなって来ましたが(事前に整理せずいきなり書くのは難しいですね)、今年は法律だけでなく、経営に関する勉強もしていくぞ!といった抱負となります。


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