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髪をいたわるって過去をいたわること

美容院に行ってきました。
いつもはヘッドスパ…なところを、うっかりトリートメントで予約して、当日美容師さんと話をして、やっぱりトリートメントにトライすることにしました。
美容師さんは丁寧にトリートメントしてくださいました。ミストのようなものを浴びた。

寝転んで温かいシャワーの中で、不意に、髪は一か月で一センチ伸びるという話が頭をよぎった。肩のあたりは三年前に生まれてきた髪。私と、3年間の苦楽を共にしているのだった、気づいていなかったけど。

三年前といえばコロナウイルスが席巻していた頃で、そこからの3年は長くも過不足なく3年でもあったと思う。無味乾燥でもあり、激動でもあり、散々なこともあったし、幸せなひとときもあった。結構傷ついたことが多かったかも、でも大抵同じくらい、傷つけてたり踏みにじったりしてるもんだよな…。

毛先がぱさついたその髪を美容師さんは丁寧に扱ってくれて、まるで私の過去ごといたわってくれたみたいに思えた。毛先は傷むといっても、今の毛先だって昔は毛先じゃなかったのだ。どんな3年でも、私の3年だ。

私の美容師さんへ(多分読まないだろうけど)
いつも適当なオーダーに快くこたえてくださってありがとうございます。あなたのわりと無口なところが、気にされているかもしれませんが、とても好ましく信頼できます。あまり流行って予約が2ヶ月待ちなんてことにどうかなりませんように、けれど美容師さんの暮らしが豊かであるように願っています。引越しても通いたいと思いますのでどうか長く続けてください。


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