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【眼科コラム5】目の腫瘍で死に至ることはあるのか?

皆様こんにちは。
眼科医師の多田です。
7月になり、いよいよ本格的な夏が始まりました。
私が当院に赴任してから1年が経過しました。
今月も一日一日を大切にしながら眼科医としての責務を全うしたいと思います。

さて、本日は、眼にできる腫瘍について少しお話したいと思います。
ただ、全てを話すことはできないため、タイトルの内容について少しお話します。


目の腫瘍で死に至ることはあるのか?

上記の答えは、残念ながらYESです…。

今回は、アジア人で最も頻度が高く、放置した場合、致死的な眼瞼腫瘍、脂腺癌についてお話したいと思います。
 
下の写真のような眼は、主に高齢の女性に多く、上瞼に発症することが多いです。また、進行すると全身転移も起こし、致死的となりうる悪性腫瘍です。

(Miyamoto D et al, J Clin Exp Dermatol Res, 2016)

今回の脂腺癌は、あくまでアジアで一番多い眼瞼悪性腫瘍ですが、世界的に一番多い眼瞼悪性腫瘍は、基底細胞癌という腫瘍です。
悪性腫瘍にも地域性があるというのも興味深いですね。

それでは、皆さま、また8月に。夏を乗り切りましょう。