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【眼科コラム8】日本だけ違う?海外のドライアイ事情

皆さま、こんにちは。
眼科医師の多田です。

10月に入り、すっかり寒くなりました。
 秋といえば収穫の秋ですが、今年の夏は暑く、一部の農作物の収穫にも影響を与えているようです。

さて、皆さまは、ご存知ない方も多くいらっしゃるかもしれませんが、私は、ドライアイを専門として標榜しております。
今回は、海外と日本のドライアイの点眼薬についてお話します。

海外のドライアイの見方、日本との治療薬の違い

まず、海外では、ドライアイは炎症性疾患としての側面が強いです。
要するに免疫反応による角膜(などの)破壊というイメージを持っていただければよいと思います。

そこで出てくる薬は、免疫抑制薬点眼、ステロイド点眼となります。
そして、海外では、日本ではなじみのある、ジクアス、ムコスタ点眼は、マイナーな薬の側面が強いです。2012年時点では、日本のみでしか使用することはできませんでした。今は分かりませんが・・・。

逆に、日本には免疫抑制薬点眼が無い状況です。

私たちドライアイ専門の眼科医としての意見としては、ジクアス、ムコスタだけでなく、免疫抑制薬が使えると、治療の選択肢が拡がるので使えたらありがたいのですが。

ドライアイの苦しみは本当につらいものです。私も、全てのドライアイを治療できない場合があります。日夜、試行錯誤を繰り返しております。
まだまだ至らない自分ですが、今後も一緒に治療を頑張っていきましょう。
 
それでは、みなさん、また11月に。See you.