華子の日記「マコトくんとヨウちゃん」夏の思い出
マコトくんとはどれくらいの時間を過ごしているだろうか。
時間を計算すると必然と使ったお金につながるので逃避ではなく、彼との時間をお金に変えたくない気持ちが優先する。
恋ではない。
この頃、親せきのような友人ではないような複雑な気持ちで一緒にいるときは感じる。無論。マコトくんが私をどう思っているかなんて聞ける関係でもない。だから聞かないし、今、その時を私にプレゼントしてくれる時間が心の糧になっている。
マコトくんとの距離が近くなったと感じたのは近場の観光地へ小旅行に行った時だと夏の思い出を振り返る。
暑がりの私。
私の額から出る汗を笑うマコトくん。
太陽に照らされてその笑顔が透き通る。
その笑顔を見ると私もいつも笑っている。
「何がおかしいの?」
「ヨウちゃんも何がおかしいの?」
そして笑う。
かけがえのない時間。
ぎこちなく手をつないでいたのにいつの間にかつながなくなり。
そしてつなぎたいときにつなぎ、腕に絡んで歩く。
おいしいものを食べ、お酒を飲み、笑う。
マコトくんには正直に言っている。
夫と過ごしたかった時間だと。本当は子育てが終わり夫とともにこうして過ごしたかった。
眺める景色に夫を思う。
会いたい。
でも、また、夫にはめぐり合うと思う。
だから今は私自身は私であるように生きている。
夫に感じる後ろめたさはまるでない。
クルマで夫と手をつないだようにマコトくんともつなぐ。
誰よりも寂しがり屋で人肌が好きで、でも、人見知りで誰にでもその行為をする女だとは思っていない夫。
でも、誰よりも好奇心旺盛なことも知っているのが夫。
マコトくんと長く過ごした夏は夫と過ごした夏なのかもしれないとドライブをしている道中、運転しているきれいな顔のマコトくんをみて感じた夏の思い出。
秋。
これからの私たちはどうなってゆくのだろうか。
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