野山の植物散策【2】
春は植物の成長がとても活発です。
それだけみんな暖かくなるのを待ちわびていたということですね。
先月、山で出会った草木について記事にしましたが、あれから1か月の間に色んな野草を見ることができましたので紹介します。
※写真の時期や場所はバラバラです。
タチツボスミレ: スミレ科
どこに行っても目につくのはやっぱりタチツボスミレです。
明るい林道沿いの崖から少し暗めの林内まで、色んな所に適応しています。
おなじ種類なのに個性豊かで受ける印象に差がありますね。
※もし違うのが混ざっていたらごめんなさい(ただいま勉強中です)
ツボ(ニョイ)スミレ: スミレ科
野山で割とよく見るスミレです。
小さめの白い花に紫の模様が入っています。
湿った場所が好きで、田んぼの畦や小川の近くに行くと会えます。
こちら ↓ は標高の高い所に生えるミヤマツボスミレかも
フモトスミレ: スミレ科
丘や山の日当たりの良い場所で見られます。
花は上のツボスミレとよく似ていますが、葉の形や色合いが違います。
スミレには、無茎種(花と葉が地面から別々に出る)と、
有茎種(茎の途中から花と葉柄が出る)の2タイプがあって、
写真では分かりづらいですが、フモトスミレは無茎種タイプ、
ツボスミレとタチツボスミレは有茎種タイプになります。
葉の裏側は紫色で、この写真のように模様(ふ)が入るものも多いです。
ヒナスミレ: スミレ科
一部ではスミレ界のプリンセスと呼ばれているようです。
そう言われるだけあって 気品が感じられますね。
こちらは渓流沿いの林の中で見られます。
無茎種タイプです。
ムラサキケマン: ケシ科
こちらは民家の近くから山の中まで広い範囲で見かけます。
少し湿っていて、直射日光にあまり当たらない場所が好きなようです。
春先に花を咲かせ、暑くなると地上の葉を枯らして翌年の春まで地中で過ごす生活を繰り返しています。
※そういう野草のことを総称して スプリング・エフェメラル と呼びます。
ミヤマキケマン: ケシ科
こちらは前回も紹介しましたが同じ仲間です。
ムラサキケマンと同じようなところで会えますが、僕の住んでいる地域ではより標高の高い所に行かないと見かけないように思います。
スプリング・エフェメラル です。
ヤマエンゴサク: ケシ科
エンゴサクの仲間は同じ種類でも色合いに個体差があります。
また、花柄の付け根の葉っぱ(苞葉)の切れ込み方などでいくつかの種類に分類されます。
これは切れ込みがあって花が大きいのでヤマエンゴサクになりますが、慣れないうちは難しく考えずにエンゴサクと呼んでおけば間違いないです。
スプリング・エフェメラルです。
レンプクソウ: ※ガマズミ科(最新のAPG分類体系)
エンゴサクと同じような場所で見られますが、花が小さくとても地味なので咲いていても気づかれないかも。
でも、花の咲き方がとてもユニークなんです。
必ず5つの花が隣り合わせで咲くので、ゴリンバナという別名があります。
こんなふうに決まって隣り合わせに咲く花、他にありますか?
スプリング・エフェメラルです。
ニリンソウ: キンポウゲ科
園芸種のアネモネの仲間で、他にもイチリンソウ、キクザキイチゲなど、似た種類がいくつかあり、どれも代表的なスプリング・エフェメラルです。
カタクリよりも後から開花します。
この花が一面に咲き乱れるところを見てみたいです🌸
ニリンソウの若芽は食用になるそうですが、毒草で有名なトリカブトの若芽とそっくりなので、花を見ないで食べるのは大変危険です。
※ちなみに僕の住んでいる地域では食用にする習慣はありません
トリカブトの若芽
どうですか?見分けられますか?
今回はスミレの仲間とスプリング・エフェメラルの仲間を紹介しました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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