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女の子とウサとの哲学的会話「絶対確実なことってあるの?」
〈登場人物〉
サヤカ……小学5年生の女の子。
ウサ……サヤカが3歳の誕生日にもらった人語を解するヌイグルミ。
サヤカ「ねえ、ウサ。絶対確実なことってある?」
ウサ「絶対にこうだって言い切れることね。サヤカちゃんは、どう思う?」
サヤカ「わたしは、そんなことないと思う。だって、どんなに頭がいい人が言うことでも、間違えることってあるでしょ」
ウサ「うん、確かに、どんなに頭がいい人でも間違えることはあるよね。ということは、『絶対確実なことはない』ってことになるね?」
サヤカ「うん」
ウサ「じゃあ、この『絶対確実なことはない』ってこと、それ自体は、絶対確実なことっていうことになるよね?」
サヤカ「え……?」
ウサ「絶対確実なことなんてこの世の中には無いって言ったとき、『絶対確実なことなんてこの世の中には無い』っていうそのこと自体は絶対確実なことじゃないといけないでしょ?」
サヤカ「あれ……でも、そうすると、『絶対確実なことはない』って言うことで、絶対確実なことがあるっていうことになっちゃう……そしたら、『絶対確実なことはある』っていうのが正しいのかなあ。でも、それって何なんだろう。絶対に確実なことなんてあるのかなあ」
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