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今日も世界を変えてこい

最近、「いってらっしゃい」の代わりに、3人の息子たちにこう言って送り出す。

「今日も世界を変えてこい」

そして、帰ってきたら「おかえり」のあとに、「今日、世界は変わったのか?」と聞く。

バスケの強豪校に進学した、次男。

呼ばれて入学したわけでもなく、ただここでバスケがしたいという思いだけで頑張って入学したのである。悩みも多いし、弱い自分とできない自分の不甲斐なさと、向き合う毎日である。ポジティブな性格の次男も、入部3日で、全ポジティブを使い果たしたらしい。

70人近くの部員がいる中で、試合に出られるのは、ほんの7〜10人程度。
試合に出ることが、全てではないけども、わかっていて入部することを選択したのだ。

その中でも、一番下っ端の立ち位置からのスタートだ。

ちょっと上手いやつに、下手くそと見下されるている雰囲気が場面場面にあるようで。いつも落ち込んで帰ってくる。

視座高く目指している子達でも、そんなちっぽけなことあるのだなと群れというものはどこのステージでも変わらないものだ。

じゃあ、そこから抜け出せばいいじゃん。と、軽ーくシンプルな答えを出してみたら

「オレが抜けて上に行けたとしても、また見下される人がいるわけで。その空気がチーム内で変わらないのは、嫌だ」

意識が高いのか、低いのか、人柄が良いのか、よくわからないが。

「じゃあ、空気を変えられる人になれば良い」

という、ど正論を突きつけてみたが、浮かない顔。

下手くそって誰が決めるのか?
下手くそだなという、相手の空気感なのか、雰囲気を感じ取るのか。

ぶっちゃけ、自分が下手だから、そういう態度なんでしょ?と相手の気持ちを決めつけているのは、他ならぬ自分なのである。

コントロールできるはずのない、他人の感情を推測して、嫌な気持ちに勝手になってるだけ。

その時点で、お前下手くそだしな、の雰囲気を出してるやつと、たいして変わらないというか、同じ土俵に立ってるも同じなのである。

下手だけど、あいつなんかあるぞ!

とにかく一目置かせることで、きっと一瞬にしてガラッと見えてる世界は変わる。
正直なんだっていい。声をバカみたいに出す、モップだけは一番に、しかも超ダッシュで気持ちを込めてやる、とにかくすごく気がつく。何でもいいをたくさんたくさんやってみて、正解のない正解を求め、回り道や遠回りをすることが、結果人を成長させるのだから。

悩んだり苦しんだりしていると、どうしても頑なに自分の眼鏡で世界を見てしまう。

思い切って、そのかけてる眼鏡を捨て、違うメガネにかけかえるだけで、世界は今まで通りで変わらないが、見え方が大いに違ってくるだけの話である。

だから、私は今日も息子を送り出す。

「今日も、君の世界を変えてこい」

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