興味のトリガーを引くのは誰か。
クリスマスでもなければ誕生日でもない。何かの節目の日でもない。
そんな日に急にプレゼントを貰う・送るそう行った文化や風習とは縁遠い生活をしてきたのだが、そんな「なんでもない日」にプレゼントを頂いた。
「Kassiさんの持っているプラモデルに合いそうなミニカーをプレゼントしたいのですが」なんて、なかなかない経験である。
そうして我が家にやってきた2台のミニカー。Hot Wheelsのミニカーであることは、プレゼントしてくれた方の普段の趣味から容易に想像できたが、やってきた車は見てもなんの車だかわからない。
艶やかな金属製のボディを撫でたり軽やかに回るプラスチックのホイールを弄んだりしながらひとしきり触ったあとで裏返してみると、型番のようなものが刻印されている。
調べてみるとどうやら一台は実在の車の模型であり、もう一台はHot Wheelsのオリジナルデザインのようだ。
ミニカーにそれほど触れて来なかった私だが、こうして実物を手にする機会を得ると、その来歴・オリジンを調べたくなってしまう。そうして調べていると不思議な事だが、どんどんと興味が出てくる。
何度も何度も通っている近所の玩具屋さんに入って「今までそこにあることに全く気づいていなかったHot Wheels売り場」を認識できるようになるし「ちょっと見てみようかな?」という気にもなってくる。
売り場の配置からすると「今まで目に入って居なかった可能性」は限りなく低く、ずっとそこにあったはずなのに急に色鮮やかに浮かび上がって来るのだから面白い。
人から薦められる物に触れる面白さは正にここにある。自分の中の凸凹とピタリとハマるピースを渡されたような感覚。自分では思い浮かばなかったようなモチーフや色の組み合わせ。
「お似合いだと思います」と言われた彼女とミニカーを並べて眺めているとふと「アレも合いそうだな」と自分の中でも新しい思いつきが生まれる。
なにかに興味を持つトリガーは自分で引くだけではなく、時として誰かが引いてくれる事もあるのだな、と「プレゼントをもらえて嬉しい」以上の楽しさを発見できた一日だった。
Special Thanks To クリスチさん(https://note.com/4mensshoes)
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