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葉月の稽古帖_美しい歳時記と佳人の作法
礼儀作法師範 葛西美雪です。
少人数制で静かに開催している礼法教室
「美しい歳時記と佳人の作法」では
伊勢流・小笠原流礼法のふるまいを中心に
日本の礼儀作法に宿る「美・品性・風格」の
知識と教養を一緒に磨いております。
「礼法ってどんなことをしているの?」
このごろ、問い合わせもいただきはじめました。
そこで、どんなことをしているのかを
稽古帖として綴っていけたらと記事にいたしました。
今回は葉月におこなった稽古をレポートいたします。
1.和室の基本動作
![](https://assets.st-note.com/img/1693444067802-DHIB6QyXCF.png?width=800)
和室での基本動作は毎回必ず行います。
一つ一つの動作を丁寧に。
何となくごまかして終りにするのではなく
しっかり、ゆっくり、じっくり、正しくできるまで行います。
何故なら、簡単な動作こそ
分かる人が見れば、修練を積んだか否かがはっきりと分かるからです。
何気ない仕草にこそ、
何気ない手の形にこそ、
その人の心の中が表れるのです。
これは礼法にも、能の仕舞の教えにも共通すること。
その場の人間関係の形成に積極的かどうか
ふるまいをみれば一目瞭然です。
2.贈答の作法
![](https://assets.st-note.com/img/1693444083282-ehvC6VUfNM.jpg?width=800)
贈答を語る際、
結び・包みの文化理解は欠かせません。
物を送る時に包む文化がいつから始まったか…
万葉集を眺めれば
大切な方へだいじなものを送る時
包んでお送りしたという歌が残っています。(大伴家持)
古来からの包む心について学びます。
また、ふるまいでは
物の持ち方、受け取り方の総復習として
贈答品の受取渡しを行います。
3.美しい歳時記より
![](https://assets.st-note.com/img/1693444105328-6jJAdBEBbi.jpg?width=800)
季節に寄り添った暮らしや
日本人が大切にしてきた自然や風情がなにより好きな私。
しばらく好きな分野の勉強に集中し
大学教授に質問ばかりして困らせてきたので
教室ではそのお話を還元しております。
例えば、鮎のお話では
万葉集の権威である藤原茂樹教授(現在名誉教授)が
万葉集と鮎の関わりをご教授くださった際
「どうして花びら餅の牛蒡は鮎を見立てているのか」
と質問し、関係する文献を多く教えていただきました。
そんな「なるほど~」なことを
楽しくお話しています。
そして、お話をしながら直会としていただくのは
香港土産のアイスジャスミンティーと
宵花火という名の生菓子。
皆さんのお話がはずむひと時。
8月は暑い中お集まりくださり
ありがとうございます。
9月長月の稽古は重陽の節供がありますので
酒宴儀礼の変遷などのお話を
伊勢貞親・貞宗の故実を中心に学んでまいります。
![](https://assets.st-note.com/img/1693447845634-RVv9KGUjI7.png?width=800)
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