少年の狙い
晴天が続いたある真夏日の午後、団地内の焼けたアスファルトには、干からびたミミズの死骸が目立った。
毎年ある時期の、雨の翌日などにはよくあることで、誰も気に留めなかった。けれども子供たちは、程度の差こそあれ、みな一様に注視し興奮した。
その日少年は、自宅の棟の前で、ひと際大きい干からびたミミズを見つけた。友人宅に立ち寄り、連れだってプールに行く予定だったが、約束の時間まで少し余裕があった少年は、干からびたミミズの脇にしゃがみこんだ。よく見ると2匹のミミズが絡まっているように見え、どこが絡まっているのか、2匹ならどことどこが頭なのか、少年は念入りに観察するのであった。
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1,015字
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