春日俊彰

・読書大好き(好きな作家は三島由紀夫、遠藤周作、ドストエフスキー) ・オードリー大好き…

春日俊彰

・読書大好き(好きな作家は三島由紀夫、遠藤周作、ドストエフスキー) ・オードリー大好き(春日俊彰さんの好きなギャグはカスカスダンス) ・音楽大好き(好きなアーティストはCreepy Nuts) ・日本語大好き(好きな日本語は"穏やか")

マガジン

  • 私と人生と本

    本に関する記事を集めてます。 人類にとって本とはともに歴史を遺してきた相棒であり、私にとって本とは人生に彩りをあたえてくれた師であります。

最近の記事

午後の曳航/三島由紀夫 を読んで

 私がこっそりと心の中で、死に対する恋とか、身を灼きつくす恋とか、そういう観念ばかり大切にするようになったのは、明らかに海のおかげなんです。鉄の船にとじこめられたわれわれにとって、まわりの海は女に似すぎている。 その凪、その嵐、その気まぐれ、夕日を映した海の胸の美しさは勿論のこと。しかし船はそれに乗って進みながら、不断にそれに拒まれており、無量の水でありながら、渇きを癒すには役立たない。こういう女を思わせる自然の諸要素にとりかこまれながら、しかも女の実態からはいつも遠ざけられ

    • 人生の教養が身につく名言集

      1、この門をくぐるものは一才の希望を捨てよーダンテ(神曲)この言葉が表す意味は、世の中をもっとリアルに見よ。ということだ。人は歳をとるにつれて世の中の厳しさを目の当たりにするが、どんなに困難でも自分を見失ってはいけない。大切なのは、リアルを見つつ程よい距離感を保つことだ。 2、去る者は追わず、来るものは拒まずー孟子人生は出会いと別れの連続であり、自分の元から離れていく人を無理して追うことはせず、自分の元に来るものは必ず受け入れよ。おそらく人類を悩ませることの多くは、人間関係

      • 沈黙 /遠藤周作 を読んで

        踏むがいい。踏むがいい。お前たちに踏まれるために私は存在しているのだ。 ーこれは、ロドリゴが棄教するときにイエスが彼に言った言葉であるが、この時にイエスは沈黙していたのではない、共に苦しんでいたんだと感じた。神とは人を救う者か、それとも孤独に光を差す者か、そもそも人間なのか。様々な問いが交差し、日本人にはあまり馴染みのない信仰の意味を考えさせられる傑作だった。所々、残虐な描写が描かれているが、神を信じ、己を捨てる行為そのものは、美しく敬うべきものだ。

      午後の曳航/三島由紀夫 を読んで

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