【24　海へ】#柏木知夜フリー作詞チャレンジ

海へ
歩く　歩く
それはきっと
ひどく緩やかな
歩み

彼らの輝きを
その身に受けて
自らも輝けるか
信じた自分と世界

いっぽ
となりに火が灯る
いっぽ
先には火が見える

熱

ろうで固めた翼
チグハグな羽ばたき
近づけば、近づくほど
それは体を焦がす

うんと背伸び
嘘はつかない
苦手なものは見ないフリ
飾りはない
安物の、私の靴で歩き出す

いつか
ぽつりと
灯ったサインライトが
波になるまで

海を目指して
今日もまた
ひどくゆっくり
歩いていく

相変わらず
ナイフのように
足も痛むけれど
声を持つ私は
泡にはならない