見出し画像

10代の伴走者「ワンゼロアカンパニスト」テキストブック1(キャリア理論)

みんなと会う度にキャリアについてイメージができるような話をしています。キャリアを体系立てて学ぶ前にこうゆうものかなと徐々にイメージを膨らますことを優先しています。全部をちゃんと理解していなくても部分部分のパーツを拾うだけで良いです。

パーツが面白ければ自分で調べたり誰かに話したりするでしょう。その方が身に付きます。それが大事で、興味を持って一つが解れば徐々に全体も掴めるようになります。言語化はいつかできれば良いです。

それよりもキャリアに興味を持ってキャリアって面白いとなる方が大事です。そうしてみんなの中にキャリアが広がるのを目指しています。

それを大前提としながらも、せっかくキャリアという接点がみんなと出来たのですから。効率的にキャリアを身につけてもらうためにnoteを使います。

リアルやオンラインではキャリアを体感したり、キャリアって面白い、これ使おうと思ってもらえる時間に取りたいと思います。でも体系的にも学び始めたいと思ったら使えるように理論をnoteに書いておくことにしました。

空いてる時や移動時間で見てベース作りに使ってください。覚えようとしなくて大丈夫です。気になったり、使う場面でまた見に来たら良いです。その方が自分の中に残ります。リアルやオンラインでキャリアを体感し、noteで理論も押さえる。クロスラーニングです。

理論なので眠くなったら寝てください。眠くならないように面白く興味が持てるように書いていきます。この内容は「キャリアコンサルティング理論と実際」著者木村周をベースに私なりの理解でまとめています。国家資格キャリアコンサルタントを目指す人がいたらこの本はテキストでもあるので参考になると思います。

1⃣さあ始めます。まず「キャリア」の定義です。

私はいつも「キャリアとは仕事に限定せず充実した人生をどう生きるか。ライフキャリアという考え方が主流になっている」と言いますが、そのベースは1950年代初めにアメリカで始まった「職業からキャリアへの転換」です。その提唱者の一人がスーパーです。彼が今日的「キャリア」の始まりです。

日本では長く「キャリアは仕事」という考えがありました。最近ワークライフバランスや働き方改革などでようやくキャリアが職業人生から人生全体にまで広がり、急激にキャリアの重要性が高まり興味を持つ人が増えました。
実は70年前にはその考え方がスーパーによって始まっていたのです。

彼は著書の中で「キャリア」をこう定義しています。(一部簡略)
①人生を構成する一連の出来事
②自己発達の中で、労働への関与としての職業と、人生の他の役割との連鎖
③青年期から引退期に至る報酬、無報酬の一連の地位
④それには学生、雇用者、副業、家族、市民などの役割も含まれる

仕事だけではなく人生の中で担う役割全てがキャリアということですね。

 注目👉スーパー「ライフキャリアレインボー」
「我々は生涯を通して様々な役割を同時に複数の舞台で演じている。その中で自分の役割を再構築していく。役割は相互に作用しているので、1つの役割で成功すれば他の役割で成功し、逆に1つの役割で失敗すれば同時に他の役割も上手く演じられなくなる」

2⃣次に「キャリア理論」に入る前に整理しておきたい言葉があります。「キャリアガイダンス」「キャリアカウンセリング」「キャリアコンサルティング」です。

どう違うのって思いますね。キャリアの捉え方も様々なようにこの3つも様々な説明があります。私の理解ですが、キャリア支援活動として同じ意味で捉えて大丈夫です。ガイダンスは職業探しの意味合いが強く、コンサルティングはライフキャリアの意味合いが含まれる。カウンセリングは本人が行きたいところを一緒に探す。コンサルティングはその行きたい所に行けるように寄り添う。
ガイダンス≒カウンセリング≒コンサルティングです。

数年前にキャリア支援を行う資格が国家資格になり名称が「国家資格キャリアコンサルタント」に統一されたので、今はキャリアコンサルティングが支援活動を指す言葉になってきています。

言葉で説明している内容を載せておきます。

もともと「キャリアガイダンス」は「職業選択の援助」という意味でしたが、スーパーが上述の考えを反映し「働く場での自分の役割について、自分自身に満足であり、社会にも利益あるように、自己概念を現実化することの支援」と定義しています。「キャリアカウンセリング」とは「キャリアに関する意思決定、計画、キャリアの諸問題を資格を持つ専門家が援助する活動」です。「キャリアコンサルティング」とは「労働者が職業選択や能力開発を効果的に行うことができるように実施される相談」と書かれています。(一部簡略)

やっぱり分かりづらいですね。

3⃣では「理論」に進みます。

「キャリアコンサルテイング」を進めていく上で、理解しておくべき理論が2つあります。それは「キャリア理論」(キャリアガイダンス理論)と「カウンセリング理論」(キャリアカウンセリング理論)です。この2つの理論を理解し、それをベースにコンサルティング活動が進められます。

4⃣「キャリア理論」

キャリア理論はさらに大きく分けて3つに分かれます。「職業選択理論」「構造理論」「職業発達理論」の3つです。

❶「職業選択理論」はさらに3つです。「特性・因子理論(マッチング理論)」「意思決定・期待理論」「社会的学習理論」です。

 ●「特性・因子理論(マッチング理論)」とは
職業指導の創始者と呼ばれるパーソンズがその著書「職業の選択」の中で①自分の興味や能力や性格などを理解し②仕事に関する知識を習得し③この2つについて合理的にマッチングすると著してます。

「人には個人差があり、職業には職業差がある、両方を合致させるのが可能でありそれが職業選択である」とするものでマッチング理論とも呼ばれる。ネジ穴にあうネジを探す事を重視し固定的でそこに成長の考えがないとの課題がある。

 ●「意思決定・期待理論」とは
職業選択は職業に関する意思決定の連鎖的なプロセスである。
①個人の特徴や職業・学習上の必要条件よりも、意思決定を大事にする。
②個人が仕事に抱く期待は様々だが、この期待が個人の中で相互に作用する事の重要性を強調し「何が達成できるか」が職業選択のカギとなる。
③個人が持っている信念や自己効力感の重要性を強調する。

つまりは意思決定・自己効力感・期待(モチベーション)が職業選択を決めるという事です。

 ジェラット「①選択する行動の結果を予測する②予測結果を評価する③評価基準にあてはめて目的にかなう選択をする」

 ●「社会的学習理論」とは
人間の発達は内的変化よりも外的刺激による社会学習のプロセスである。

 クルンボルツ「人は自分と環境との相互作用の中で、積み重ねられた経験を通して自分の好みを学習する」キャリアに影響を与える要因を4つ挙げている。①生来の特質と能力②環境的諸条件③学習経験④課題解決スキル。

 注目👉クルンボルツ「プランドハップンスタンス理論
人のキャリアは偶然の出来事に左右される。本人も予想していないことによって興味が喚起され、学び、成長する。したがって偶然に出会う機会を増やし、それを自分のキャリア形成につなげる事がキャリア支援である」

❷「構造理論」は人と環境の相互作用を基本においた理論です。さらに2つです。人に軸を置いた「心理学的構造理論」と環境に軸を置いた「社会学的構造理論」の2つです

 ●「心理学的構造理論」とは
キャリア形成は人の心理的要因に規定される。精神分析に基づく理論。
 フロイトの精神力動論「人を動かしているのは意識的な自我ではなく無意識である」。

 ロ-「理論精神分析を基にパーソナリティと職業分類を関連づけて職業やキャリア発達を説明した」

 ホランド「①個人のパーソナリティは6つに分類される(現実的、研究的、社会的、芸術的、慣習的、企業的)②環境も同じ6つに分類される③人は自分の能力が生かされ、役割や課題を担える環境求める④人の行動はパーソナリティと環境の相互作用で決定される」

 ●「社会学的構造理論」とは
人は選択と決定を環境との相互作用の中で行うが、環境に重点がある理論。

「職業発達理論」キャリア発達理論とも呼ばれ、生涯にわたるキャリア発達に焦点を当てている。主体的な選択と意思決定を繰り返すことで人は成長し続ける。

 キンズバーグ「職業選択は生涯にわたる意思決定のプロセスである」
キャリア発達理論を代表するスーパーはキンズバーグバーグの発達理論、ビューラーの生活段階に関する理論、ハビーガストの発達課題説などを整理して職業的発達段階説を構築。

 注目👉ブリッジス「トランジション理論」
キャリアトランジションとは人生やキャリアの節目。過渡期や転機と呼ばれ、物事が大きく変化する時期。キャリアにとって重要な時期である。それを乗り越えるための行動を提示している。

 注目👉エリクソン「アイデンティティの獲得」
アイデンティティは自我。他人の影響から離れ、自分が自分の主人公になること。アイデンティティは3つ①自分のルーツ②自分の仲間関係における自分の位置づけ③自分と社会との関係の中での自分の位置づけである。

#キャリア #アカンパニスト #キャリア理論 #スーパー #クルンボルツ #アイデンティティ #キャリアトランジット #キャリア発達理論 #フロイト #プランドハップンスタンス







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?