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くそがきフットボーラー

3人揃っていまの自身


この方は「自分」を選び取ったんだな。

この場合の「自分」とは、自身の中に存在する人格の一つで、哲学的な思考など、とにかく頭を使いたがる傾向がある。

そんな「自分」センサーに引っかかったことで興味を抱き、実際の言葉を拾いながらふと感じた。

自分を変えねばまずいと慌てて行動し続け、最後には人格が3つも存在するというオチに辿り着いたタイプなので、こうして自身を高い解像度で表現されている方はとても興味深い。

サッカー界の産業廃棄物のエピソードが特に好きなので、興味のある方はぜひリンクから飛んでみてください。

彼にとって人格を選び取ったなのか、元からそれが唯一だったのかはわからないが、「選ぶ」という言葉が舞い降りてきたので、そこから内省を進めてみることにした。

題して、「なぜぼくは3人のうちの一人だけを選ばないのか」

自分史の振り返りをしながら気付いたが、それぞれの人格に凸凹がある。

当時は無自覚ながら、一つの人格が壁にぶつかる際、異なる価値観を持つ別人格が警鐘を鳴らすことで課題の存在を認知し、内省のきっかけをつくってきた。

「おれ」がいなければピッチ上での熱は味わえなかったし、「ぼく」がいなければチームや仲間の存在を認知することもなく、「自分」がいなければ言葉のままのくそガキのままだった。

それぞれの存在を認知する以前のように、無自覚に人格が切り替わってしまうのであれば話は別だが、使い分けを少しづつ学び始めたいま、わざわざ一つだけを選ぶ必要性は感じない。

3人揃ってこそ、いまの「樫本芹菜」であり、これからも互いに協力し合いながら人間道を極めていってほしい。

人生のほうはお気楽なもので、そうやって死なない程度に学びの道を突き進んでいけばよいものの、肝心なのはピッチでのあり方。

これといったイメージを掴む前に、リハビリの総仕上げとしてまたピッチから離れているので、いまのうちに解像度を上げておこうと思う。

選手として目指すもの

前回のリハビリからはひたすらに人間(または宇宙わんこ?)としての自身と向き合ってきたが、今回は選手としての自身を探し続けている。

奥底の声を引っ張り出そうと匿名でpodcastを始めてみたり、個人MVVをまとめてみたり。

とりあえずでいろいろと手を出してみて、結論としては少しでも自分が納得できる選手になれればよいということに気付いた。

いままでのような、なにかを成し遂げたいというようなものではなく、どういう選手でありたいかという話。

実験したいことは多々ありながら、キャリア上で描く夢のようなものが枯渇していたので、得るべくして得た結論なのだと思う。

言葉にするとめちゃくちゃ簡単だが、なんせそれぞれの人格が求めることが異なるため、それがとにかくハードルを高くする。

ここで改めて、それぞれの個性や特性を整理してみた。

「おれ」
個性:とにかく結果至上主義で、空気を読まずに自分を貫くパワーが試合をひっくり返すことがある

伸びしろ:強行突破で消耗して離脱しがちなところ

タスク:身体のあり方と運動思考回路の再構築と実践

「自分」
個性:状況を俯瞰し、必要な役割を埋めることができる

伸びしろ:立ち位置によって空間認知の傾向が変わること、周りとの繋がりが薄いと独りよがりな解決法に走りがちなところ

タスク:空間認知における得意/不得意の把握と改善、チーム内コミュニケーションの質的向上

「ぼく」
個性:とにかくプレーすることが大好きで、3人の中で一番周りとの調和に関してアンテナを張れる存在。

伸びしろ:「おれ」が不調だと、一緒に尻尾がしゅんとなってしまうこと

タスク:イメージによる動作の自動化、駆け引きを楽しむ思考態度の強化

思考が進むたびに随時更新はされていくだろうが、今のところはざっくりとこんな感じ。

ピッチ外編でのまとめと違って、タスクが追加されているのは、互いに補いあって一人前な存在から一線を超えて、それぞれが成長する必要があると思うから。

最近ようやく人間歴が始まったピッチ外と比べて、選手はもう23年もやってきているのだから、まあそんなもんやろ。

「できない」と「やらない」には極めて大きな差がある。

自身を振り返って、よくない形での表現になってしまう時は「できない」ことへの癇癪に似た感情と隣り合わせだったようにも感じている。

「やらない」選択ができる心の余白をつくるためのタスクであり、一方で、本当に必要な場面では「いま」持ち得るすべてで最善を尽くすマインドを整えることも大切。

選手としてと、人間としての成熟は切っても切れない関係であり、だからこそ、本気で競技に向き合うことが人生をより豊かなものにしてくれると思っている。

プレー幅も、キャリアも、人生も。

二兎を追う者は一兎をも得ずとはいうが、そんなもん無視して全部を追いかけにいく。

それが、くそガキフットボーラースタイル。

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