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亀の歩み稽古日記

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舞踏家 由良部正美さんのもとで、踊りの稽古をしています。その中で思ったこと感じたことを、溢れるままに日々綴っています。良かったら、ふらりと覗いてみて下さい。
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2021年6月の記事一覧

「黄泉の花」「舞踏館」への思い。続々・由良部正美さんへのインタビュー

京都舞踏館にてロングラン公演されていた 「黄泉の花」への思いについて語られています。舞踏館という空間についても。(本当に貴重な場所でした…) ・「黄泉の花」は、どのような思いで創ったの ですか? ーーー 花、というのがひとつあるよね。花の存在。花は植物の生命のひとつ。根っこができ、茎がのび、蕾ができ、花が咲き、種ができる。花というのは、植物の過程の中では一瞬というか、短い生命のひとつでしかないかも知れないけど、成長の時間の過程の中で、そこに開いていくというのは、何か

由良部正美さんにとって舞踏とは何か。インタビュー!!

少し前(2年程)になりますが、舞踏について由良部さんにインタビューした内容です。 ・由良部さんにとって、舞踏は何ですか? ーーー 舞踏は、この世の踊りではない。で、この世の踊りではないということはどういう事かというと、魑魅魍魎とか架空のものではなく、まさに私達1人1人のカラダがこの世のものではない。少なくともこの世を超えている、という事。「今、ここ」という事が、この世を超えているという事を表していて、そういうものの現れとして、舞踏はある。 あと、舞踏が日本で生まれた背景

白塗りは何故するのですか?続・由良部正美さんへのインタビュー

インタビューの続編。 ・白塗りは、何故するのですか? ーーー 白塗りっていうのは、普通化粧というとね、化粧によって、1人の限定された個人のカラダが何かになる、変身願望みたいなものとして化粧ってあると思うんだけど、舞踏において白塗りっていうのは、むしろ、そういう限定された個別のものを脱ぎ捨てる行為としてあるんだと思います。 僕だったら、例えば60歳の男性で日本人で、とかそういうものを脱ぎ捨てる行為としてある。その方が受け取ってもらいやすい。 男♂でも女♀でもない、性別を超