忖度の有無


 活発な討議が行われる会議はまれだ。わずかな発言も、自己防衛を主目的とした内容に偏りがちだ。発言すれば後に自らを制約する材料になる心配があり、黙っていれば風向きが変わっても話を合わせられるからだろう。
 独り舞台の役者のごとく発言を重ねる人がいる。空気を読まない気質は忖度なしに正論を突き進むように見え、私にとっては魅力的な方々だ。そのような発言内容でさえ、触れようとしない領域に本音が透けてくる。


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