日記

七月末、課題も残るはレポートがいくつかとなって、ラストスパートに集中力を高めるべきだというのは先刻承知の事、ゴールが見えればペースが落ちるのは愚かしくも愛すべき人間の性、むくむくと湧き上がる雑念の前に為す術なく屈服した私は出町柳から叡山電鉄に飛び乗って、貴船口でぞろぞろと下車するインバウンドの観光客を横目に鞍馬駅まで向かえば、設置してある『有頂天家族』のスタンプと下鴨矢二郎の立て看板に目を悦ばせ、スタンプラリーの完遂において最難関と言って過言でないアクセスの難しさを誇る此処を攻略すればこっちのもの、ホクホク顔で出町柳まで戻れば、デルタの北におわします下鴨神社にもスタンプの設置してあることを思い出し、じりじり照り付ける日差しの下をてくてくと歩き、初夏の風に揺れる枝葉の影は自然の作る遊歩道、境内の清流の水はサハラ砂漠のオアシスもかくやという輝きを湛え、十五分程度歩くことなど何らの苦にならず、みたらし祭の芋洗い場は本当にここだったかと半信半疑、とりあえずスタンプは押さなければと思い、twitter(現X)に情報を求めれば、スタンプの設置してあるというみたらし授与所は本日29日はみたらし祭のお片付けにて閉まっているとのこと、肩を落として俯きがちに、さっき通った砂利道を進み、偶然みつけたいろはすのキャップ、自然環境保護の精神を遺憾なく発揮して処理させていただきました。

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