見出し画像

子供達がお金を稼いでみた

メキシコでは個人の売買が盛んです。

メルカリみたいなアプリはあるけれどもっと身近な、住んでいるレジデンシャルや学校のチャットグループで気軽に個人が物を売っています。

化粧品、洗剤、タッパーなどの雑貨やフルーツ、魚介類、ケーキ、タコスの食品、また古着、家具など売買品は多岐に渡ります。

ママ友になりたての人にいきなりカタログのpdfを送りつけて来られる事もよくあります。しかもコメントなしで笑

子供達も割と気軽にお金を稼いだりする。
生活に困っていない、中産階級や上流階級の子供でも小金を稼ごうとする子は多い印象。

息子達の友達にもそういう子がいてたまに触発され、自分も何か売りたいと言い出します。

先日もゲーム課金がしたいとの事で、一緒にベイクドチーズケーキとバナナパウンドケーキを作って子供達だけでレジデンシャル内の人に売りに行きました。
私達の住むレジデンシャルはとても大きいのでかなり売買が盛んです。

とはいえ息子達が知らない人の家にピンポンしたり、その辺にいる大人に声を掛けたり、そういう事をためらいなく出来るのはここで育ったお陰でしょう。

途中知らないおじさんに、

「何もいらないけど頑張って売ってね」

と日本円で1000円くらい貰ったらしく、メキシコ人はたまにこういう人がいて凄いなあと思います。

日本だったら子供達だけで押し売りしているとか
食品を扱う免許もないのにとか色々クレームが来そうな所だが、そういう人がいないメキシコでは子供達にとって素晴らしい経験になっています。

ケーキの作り方、売る時のお釣りの計算などはもちろん、中々売れない時の交渉な仕方、仕入れ価格や利益の計算など様々な事が学べます。
苦手な小数の掛け算だってしなくてはいけない。

またそれ以上に素晴らしいのは人との出会いだと感じています。

例えば、息子達が売っていたベイクドチーズケーキを買ってくれた一人の女性がそれを気に入ってくれて、後日彼女の弟のお誕生日会用に20人分のホールケーキ2つを注文してくれた時の事です。

いつも作るケーキ型の2倍だった事と、前日の注文で急いで作った事もあり2つのケーキのうちひとつに亀裂が入ってしまいました。

私達は普通のスーパーで材料を仕入れしている事もあり、値段は決して安くない。

そこで息子と相談して亀裂が入った分を値引きしようという事になりそれを彼女に伝えた所、彼女の答えはこういうものでした。

ありがとう。
でも値引きしてもらわなくていい、元々の値段で大丈夫。
なぜならみんな初めは初心者で失敗など色々な経験のプロセスを踏むし、それは必要なステップ。
大事な事はケーキに愛がこもっている事。
私はそのケーキを弟に届けられる事が嬉しいから喜んで支払います。

というものでした。

恥ずかしながら私が彼女の立場だったら、ラッキー!という感じで喜んで値引きして貰ったと思います。

このことを子供達に伝えたら特に長男は感激したようでした。

いい経験してるよ君達!





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?