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星占い好きの中でも、夜明けまで星を眺めてた人はいないんじゃないかな

#地学が好き
というハッシュタグを見て思い出しました。星を仲間たちと眺めた夜のこと。

今では真剣に西洋占星術を学ぶ私なのですが、私が意識していない頃から私の身近に星の物語はあったようです。
最近、実家から12星座の神話をまとめた小学生の頃の自由研究が出てきてビックリしました。

天体観測クラブの思い出

高校生の時は地学の先生が定期的に開いていた天体観測クラブにたびたび参加していました。

夜通し星空を見上げ続けた経験がある人って、星占いの大家にもなかなかいないんじゃないかしらと自負しています。

夜空を見るためにはまず、あまり明るくない場所へ行かなければいけません。運動部でもない自分も夏休みに合宿ができる!ということで軽い気持ちでワクワク参加。
そんな気持ちでも深く深く感動して、人生観が変わるような癒されるような不思議な体験になりました。

私たちの高校が行ったのは、全国的にも有名な星空を守るために活動している街の天文台施設でした。自販機でさえ稼働する時間を区切っているほど!

天文台では木星や火星など解説いただきながら見学させてもらい、その後は外の野原でみんな寝っ転がり引き続き天体観測です。

細かな星を見られるようになるためには、そのしばらく前から電子機器など見ることができません。明るい画面を見ると、それからまた改めて時間をかけて目を慣らさなければいけなくなるためです。

少しずつみんなが自分用に携帯電話を持ち始めていた頃でしたが、夜空を見るためにはと素直にみんな我慢していました。
ごろんと芝生に各々場所を決めて寝っ転がると、少しずつ見える星が増えてきて…。

目が慣れてくると恐ろしいという気持ちになるほど迫力ある星空が現れ、星空に包まれるような囲まれたような、圧倒されるような不思議な気分に浸ることができます。

「恋人と別れたって、男なんて星の数ほどいるのよ」なんて言葉がありますが、きっとまだ天体観測を知らないあなたは本当の星の数を体感したことがありません。

みんなで一緒に夜空を見上げて寝転んでいる中で、一人の男子が「ああ、オレ、ギター持ってきたらよかったな」なんて言っていて、それがスカしたものでなく心からの言葉な気がして。
昔の夜の、何もできないこんな時に楽器は生まれたのかもなあ…なんて思ったことを覚えています。

ゲームもダメ、ケータイもダメ。
先生も少し離れたところでいて、学年も部活もバラバラな男女の集まりで星を見ながら、ときどき「今、流れ星、見えたよね!」なんて言いながら、なぜだか素直な気持ちでおしゃべりをしました。

そんなぼんやりと夜空を見上げながら過ごした夜の楽しさは、替えがたい思い出です。

夜明けの喜び、太陽のパワー

夜更かしもそろそろ深い時間になり、眠るのも惜しいけど気だるいような時間をぽつりぽつりおしゃべりしながらボンヤリと過ごし、いよいよ空が白んできて夜が明ける!という瞬間を迎えます。

夜明けというのは地平線から熱が、太陽よりも先に一気に昇ってくるのです。

体が光を浴びると同時にパーっと温まって、ゾクゾクしました。

夜通し外に出ていたから冷え切っていた体を一瞬で暖める太陽のエネルギーってものすごいんだなと体感したことも忘れられません。

まだ夜に人工の灯りがなかった時代を思い浮かべて、夜に仕事のある人が星を見て物語を作ったり音楽を作ったりしたことや、太陽に心から感謝していたのだろうことを追体験できたと、今振り返ると感じます。

進路について、人と比べた自分について、家族について…。思春期らしい悩みに埋もれていた私はこの経験が強い救いになり、少し生きやすくなったように感じます。癒やしというものに触れたのがこの天体観測クラブでの夜のことでした。

夜の校舎で流れていく月を追いかけた

この夜の楽しさが忘れられず、同じ先生の呼びかけにのって月の観察のために校内での合宿へ参加したこともありました。

「学校に泊まるって楽しそう!」とこれもよこしまな気持ちでしたが、天体望遠鏡でのぞく満月の美しさ、また意外に早いスピードで夜空を移動していくのを体感して驚いたことを覚えています。

先生から教わって天体写真にこの時は挑戦させてもらったのですが、望遠鏡をのぞくたびに動いていて中心にまた調整するのが大変だったのでした。

日本を含め太陰暦を多くの国が用いていたというのも、実際に月が夜空を動くのを見れば納得です。
絶対に月の方が日付を体感しやすかったはずだ!と実際の動きを見てから強く感じられました。


人間が古代から星に重ね合わせて自分の行く先を求めたのは自然な感情だったのだろうと今、占星術というものの体系を学ぶほどに共感ができます。

どうしようもない自然の偉大さと、それに比べた自分や身の回りの人間のちっぽけさ。

そしてそんな偉大なパワーのある星たちを見て、それでも抑えられず湧き上がる気持ちや思考に抗えない私は生きてここにあるのだ、という矛盾したような感情を思春期に経験できたから、星占いが生まれた経緯に自然に納得できるのかなと思います。

やっぱり、星たちに人は影響を受けているのかもしれないよな。
だってこんなに逃れられないほどの力があるのだから。

今、人生いろいろあってなぜか星占いをライフワークにする私は、不思議な星の力を信じずにはいられないのです。

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