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②狂犬病予防法違反、広島県の告発はゼロ、PWJのイヌ引き取り状況は確認困難

【NPO法人ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)の狂犬病予防法違反を、PWJから相談されるまで発見できなかった経緯の検証について】
広島県動物愛護センターの監視台帳の記録によると、同センターがPWJに対し、狂犬病予防法に基づく登録や予防注射の徹底を口頭指導したのは2017年12月下旬です。不自然なほど遅い時期です。神石高原町が開示した注射記録一覧によると、2017年末時点でPWJが収容する犬の半数近くは予防注射を受けていませんでした。予防法に基づく登録や注射がなされていないことは相当以前からひと目でわかる状態であったと思われます。

 問 県はなぜ、2017年12月まで狂犬病予防注射の遅れに気がつかなかったのですか?原因の検証は行われていますか?PWJが全頭引き取りを始めた2016年度の神石高原町の狂犬病予防注射接種率は極端に低くなっています。狂犬病予防注射をしなかった犬が多数あることを県は2016度中に気づいていたのではありませんか?現場訪問を担当する職員によるPWJとの癒着、なれ合いにより法令違反が隠蔽されていたのではありませんか?

 答 御指摘のような,県職員とPWJ との癒着等はございません。PWJ の狂犬病予防注射実施につきましては,動物愛護センターの記録上,平成29 年12 月に指導したことになっておりますが,それ以前にも,動物愛護センターが適宜指導は行っております。また,町に対しても,例年の会議の場等を通じて保健所から適宜助言等を行っております。なお,狂犬病予防法に定める犬の登録受付(並びに鑑札の交付)及び注射済票の交付は,市町村の所管となっておりますが,本県では,各市町から月報の提出により登録申請数等を保健所に報告頂いており,さらに保健所が本庁食品生活衛生課へ報告する手順となっております。

 問 県は過去、狂犬病予防法違反(未登録、予防注射未接種)で個人や団体代表者を告発したことがありますか?あれば最近の事例を教えてください。

 答 狂犬病予防法違反で告発を行った事例につきましては,本県ではありません。

 問 県及び神石高原町、PWJの三者は狂犬病予防法違反再発防止のためにどのような改善措置をとることを確認しているのですか?2018年7月、県からの保護犬引き渡し再開時に大西健丞PWJ代表が湯崎知事宛に提出した文書に記載された対策、県による狂犬病予防注射、登録状況の確認方法の改善策を含めて教えてください。

 答 同年7 月2 日にPWJ から提出を受けた文書の内容のうち,PWJ が示した対策の具体的内容につきましては,事業活動情報に当たるため,お伝えすることができません。ただし、動物愛護センターがPWJ の対策を計画的な立入検査等により確認しております

 問 2015年度のPWJによる神石高原町への犬死亡届は1件(1頭)のみです。報告漏れがあるのではありませんか?

 答 同年度の報告漏れの疑義については,事業者へ直接お問い合わせください。

 問 県愛護センター以外からの引き取り状況や譲渡状況はどのように確認しているのですか?累計引取数と現存数、譲渡数、その時点での死亡報告数とのつじつまが合わないとする指摘があります。問い合わせに対し、PWJは累計引き取り数の公表もやめています。県は犬の虐待死、遺棄などを予防、監視する前提としてPWJが収容している犬の生存、死亡状況を矛盾なく、正確に把握できているのですか?

 答 動物愛護センター以外からの引取状況等につきましては,確認できないと考えております。ただし、シェルターごとの収容頭数について定期的に報告を受けており,施設の飼養管理状況につきましては,計画的な立入検査により確認し,虐待等が発生することがないよう対応しております。

 問 神石高原町役場には町職員として獣医師がおらず、狂犬病予防法上の措置について獣医師がいるPWJの見解(狂犬病予防注射を免除できる犬の指定等)が妥当かどうか判断できないとも聞きました。県から獣医師を町役場に出向させるか、町役場が獣医師を直接雇用してPWJの監督・指導体制を強化する必要があるのではありませんか?

 答 神石高原町の獣医師雇用については,県として意見を述べる立場にございません。町へ直接お問い合わせください。また,県からの出向については考えておりません。


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