見出し画像

【海のナンジャラホイ-34】私も水の生き物でした

私も水の生き物でした 

ついにコロナに罹患しました!

私もついにコロナに罹患してしまいました。ニュースでコロナの感染者数のデータなど聞きながら、どこか自分とは関係のないことのように思っていたのですが、1月13日の夕方に突然妙な悪寒と喉の違和感がやって来て、加えて倦怠感もドッと襲ってきたのです。とても嫌な感じだったので、オフィスから退去するときに、万が一を考えてノートパソコンをバッグに入れました。私はふだん家にパソコンを持ち帰らないのですが、取りに戻ることができなかった場合に備えたのです。
帰宅してからも悪寒が続くので、すぐに近所の耳鼻咽喉科病院に電話して、翌日午前中の診療予約を取りました。夜になると症状は悪化して38.5℃まで熱が出ました。ちなみに私の平熱は35℃代後半から36℃代前半くらいですので、かなりの高熱でした。そもそも普段はほとんど高温の発熱などしない人間なので、驚きました。その夜は、喉の痛みと頭痛と全身のだるさに苛まれて、まともに眠れませんでした。
翌朝、病院に指定された時間に出かけると、病院の駐車場に設けられた屋外の白いテントに案内されて、鼻の奥から検体を取られる検査が行われ、すぐにコロナ陽性の判定が出ました。風邪であってほしいと思う反面なんとなく予感はあったので、これは、しばらくはオフィスに戻れないなと思いました。パソコンを持ち出していたのは正解でした。結局、白いテントの中で診療費の支払いと処方箋の受け取りを行なって、薬局に寄って薬をもらって帰宅しました。薬局には病院からすでに連絡が回っていて、玄関のガラス戸の外から手をヒラヒラさせたら、すぐに処方箋の受け取りに出てきてくれました。ちなみに、病院の診療費以外の検査料と薬品代は全て無料でした。その日は、昼間にわずかに症状が軽くなった気がして食事をとりましたが、夕方になるとぶり返し、再び眠れぬ夜を過ごしました。

頭痛はなぜかという疑問

病院の医師からも職場の大学からも発症日翌日から7日間の自宅療養と待機を命じられ、第3夜を迎えたのですが、コロナに関わると思われる気管支系の症状は明らかに和らいできたのに、頭痛は昼間も夜間も続き、ひどくなる一方でした。
「どうもおかしいな。頭痛の原因はコロナと直接関係ないのかな?」と思い始めました。すぐに、肩凝りが原因に違いないと考えて、肩に湿布薬を貼ったり、肩や首を軽く回す運動を試みてみたりしたのです。しかし、全く改善しません。やはりコロナが原因なのかと思いつつ、またもや熟睡できない夜が過ぎました。

水分不足という答え

翌朝、あまりに喉が乾いてきたので、プラボトルに粉末のスポーツ飲料を溶かして500ミリリットル作り、一気に半分くらいを飲みました。すると、なんだか喉だけでなく、背中や胸にも水分が流れ込んで沁み渡ってゆくような快感があったのです。それと同時に、頭痛が少し和らいだような気がしました。
それで、私はようやく気付いたのです。私は、通常、朝食時には牛乳と野菜ジュースとヨーグルトと味噌汁、オフィスでは1日にコーヒー3杯と昼食にはスープを摂ります。夕食時にはお茶、休憩時には紅茶を飲むこともあって、よく考えると1日の間にかなりの量の水分を体に入れていたのです。会議にもたいてい飲み物を持って行って水分補給をしていました。ところがコロナ療養に入って、布団に潜り込んでいる時間が長くて、動くのも億劫だった時には、ほとんど水分らしいものを得ていなかったのです。どうも、熱中症に似たような状態になっていたようだと理解しました。おそらく、水分不足で血流が滞って、頭痛を引き起こしていたのでしょう。

水の生き物の私

スポーツ飲料をたっぷり飲んだり、急須に一杯のお茶を何回も茶葉を入れ替えて淹れたりしているうちに、頭痛は嘘のように消えてゆきました。おそらく、私が立てた仮説は正しかったのでしょう。頭痛がひどい間は、デスクワークが全くできませんでしたが、水分補給のおかげでようやく仕事ができるようになりました。
前回のブログで、私は「自分たち人間が空気呼吸を必須とする陸上動物であることを改めてひしひしと感じます」と書きました。しかし、今回は「陸上動物であるのに、それでも水から離れることができない、体の60パーセントが水でできた自分という生き物を改めて認識した」次第です。

○o。○o。 このブログを書いている人
青木優和(あおきまさかず)
東北大学農学部海洋生物科学コース所属。海に潜って調査を行う研究者。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?