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火星ナツミ
2021年4月30日 05:10
約束の日を待ち侘びて何も動かない 動けない言い訳ばかり 脳内警報純然たる理性を噛み締める瞬間は嫌いじゃない人を人たらしめる要素が内から生まれる喜びよ補完される安心を手にすること確約された世界なんてはないあの日あのとき気付かされたはずのなのにそのしがらみから抜けられないブレインウォッシング誤った漂白が生み出した美しいタイダイ模様リーブオブフェイ
2021年4月25日 19:22
選択する不自由から逃れたくて 星を読む自由を手にした人類のパラドックス騙して 信じさせてそして、できれば裏切らないで服の色食べる物全てが正解でありたいの考えることに疲れたもう休みたいのベットの中羊を数えながら乙女は語る双子の姉妹が山羊のミルクに溺れた夢の話を水瓶を覗くと 白濁した液体魚が跳ねる 透明な身体を射る 朝陽の光の中蟹
2021年4月24日 09:02
少し疲れてみえる黄色いチューリップが首を傾げていた午後の日あの人の車を見たそのときからずっとあの人のことばかり考えている空っぽの痕跡に目一杯、愛を注ぐ表面張力ギリギリまで“溢れて誰かを傷つけませんように“願いを込めてときめく身体満たされる心彼女は自分で思っているより前向きなのかもしれないあるいはナルシスト後ろ向きなナルシストは成立するのか
2021年4月22日 10:35
UFOを見た am2:35崩れ落ちそうな身体を引きずってそれでも平静を装って階段を登り切ったあの日寝室にそれはいた光の輪旋回する生命私は怖くなって 瞬いだ布団に潜り込みただただ震えていた誰かに助けを求めることもそこから逃げ出すこともせず本当は知っていたからUFOが現れた意味を抱き留めるべき存在を私はいつも 取り逃がす大切な人が側に
2021年4月20日 00:54
蜘蛛の巣をまるめて重ねて なでて なでてそうやって雲をつくっている誰かがいるからお空の雲はできるのかなぼんやり考えていたこどもの頃蜘蛛の巣もがいているハエを見て最期くらい甘い夢を見させてあげても良いのにねと同じ8本足の仲間でしょうあの子を助けてあげられないの?右目に住む蟹に聞いてみる彼は答えるなぜお前はゴミを出さない
2021年4月20日 02:01
望んでないのにくるまれる真っ黒い 繭の中苦しい 息ができないなのに こども向けアニメのドロボウみたいどこか滑稽思い返すと 恥ずかしくて蓋をしたくなる感情恥部で 汚物かき立てられる エロス全てをめちゃくちゃに焼き尽くしてメタモルフォーゼ私を向こう側に連れて行って
2021年4月17日 12:47
この夕暮れこの季節 この場所が1番好き彼女はつぶやく冷たい風が吹く雪国の遅い春薄黄色の日差しには濃いオレンジのような寂しさがない満ち足りた明日を予感させる宵の色ぽつぽつと点き始めるつくしのランプは幸せな明日への道標大きなエメラルドの上には子供たちマティスの「ダンス」の如く満ち足りた生命の歓喜肉体、魂、世界が同化し瞬間そのものを描き