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本を読もう

「わずか50年で人間一人が経験できることは、たかが知れている。その代わり、私たちは先人をはじめとして自分以外の多くの人の知恵に学ぶことができる。これは人間に与えられた特権である。」小嶋 千鶴子、イオンを創った女 評伝より

 学生時代は本を読まなかったなぁ~。大学受験に失敗して浪人している時に父親から「本を読め!」って怒られた記憶があるけど、読まなかった。実際、鈴木健二さんの『気配りのすすめ』を買って読んだんだけど、父親からは「そうじゃなくて」とつっこみが入った。(父親が読んで欲しいを思っていた本ではなかったという意味です)。 転機は20代後半。その時付き合っていた女性と別れ時間を持て余した週末に、立ち寄った書店で見つけた司馬遼太郎さんの『この国のかたち』。ぼや~っと心の中で思っていたことがいろいろと書いてあって、この本をきっかけにσ(^^)の読書がスタート。サルから人間への第一歩ですね。
この頃主に読んでいたのは司馬遼太郎さんの歴史小説。なかでも『菜の花の沖』を読んだ後のこと、山陽本線の車窓から瀬戸内海の夕日をボーッと見ていた時、遠くの漁船が嘉平さんの船に見えて涙が出てビックリしました。それから映画『ロード・オブ・ザ・リング』が公開されたときは、その世界観に引き込まれてしまい、『指輪物語』を大人買いして一気に読んだりもしましたね。
 その後、マネージャー職になってからはビジネス書や自己啓発本に変わっていきました。特に会社から求められていた訳ではなく、自然とそうなりましたね。理由の一つに、歳を重ねて公私共にカバーする範囲が広がってきたというのがあるかなと思います。生きているといろんなことが起こるわけで、それぞれにテストのような決まった解答がある訳ではない。そこで、先輩たちが残してくれた言葉を参考にしながら、自分自身が納得できる解を探していく。また、自分がこれまでの良いと思ってやっていた行動や習慣が書かれていると、なんだか世間的に承認されたような気分になれますね。モチベーションがあがる瞬間です。それから、同じチーム内で興味がある人に読んで貰うことが出来れば、考えを共有することもできますね。
 主任になった年に社長講話という時間があり、当時の社長から「君たち読書はしているかね?」っていう質問がありました。我々のほとんどが「あまり本は読みません。」という回答でしたが、社長は隙間時間を使って沢山(冊数は忘れました)読んでいるということで、ただすごいなぁ~と感心したのを覚えています。社長がお話下さった内容は覚えていませんが、この歳(現在51歳)になって社長が我々のために時間を割いて伝えたかったことが分かったような気がします。

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