看護師になるのに難関大学を目指すのは意味あるのか
人気職業の看護師。
人気理由は食いっぱぐれがない、ライフスタイルの変化に対応できる、給与が高い、などの理由があるようです。
かくいう私も公務員と農家が多い地方で育ったため、食いっぱぐれのない資格職という理由で、総合大学の看護学科の受験を決めました。
いわゆる難関国立大学 (サムネの東大ではありません笑) に合格し、卒業時に国家試験を受けて看護職となりました。
看護師になるには、専門学校と大学と、それに付随するいくつかの方法があります。
果たして看護専門学校ではなく難関大学である必要はあったのか、わたしの経験から考察をしていきます。
専門職で看護師になる場合
看護学校の専門学校の受験資格は、国数英の3科目と面接がほとんどのようです。
正看護師コース3年制の場合、学費は年間100万円程度です。
入学してからは、医療看護の教科を学び、実習を行います。
就職は、関連病院に必ず就職する場合もありますが、自由な学校も多々あります。
大学で看護師になる場合
センター試験を受けて、二次試験を受ける場合、5教科+ αの受験科目で一定水準以上の学力が必要になります。
4年制で、学費は国立大で年間53万円です。
入学してからは、一般教養と医療看護の勉強し、実習をします。
卒業時は卒論を提出します。進路は就職のほかに院進学の場合もあります。
考察1:医療看護領域の学習内容の違い
正直なところを言うと、医療看護の勉強と実習の点においては、専門学校と大学で大きな違いがあるとは思えません。
学歴がいい方が就職に有利と聞きますが、看護師の就職活動は基本的に売り手市場です。
たとえ入職した先の病院が最先端医療を提供していて、患者さんの疾患や治療が難しいものだったとしても、学歴は関係ありません。
どんな場合も看護師は常に勉強をする必要があるからです。
よって、看護を提供していく点ではどの学校出身でも変わりないと考えます。
考察2:看護以外の視点は大学出身だと得意
大学出身の看護師が得意なのは、仕組みつくりや課題意識の啓発・研究といえます。
他学部生とともに一般教養を学んでいるため、健康をとりまく社会の課題を広い視野で捉える機会に恵まれています。
看護の向上を目指すべく、働きながら研究する人や、大学院で学びを深める人もいます。
考察3:大学だと他学部生と交流しやすく、卒業しても多様な面で刺激を受ける
大学、特に総合大学だと、他学部生と交流する機会がたくさんあり、より充実した学生生活を送ることができます。
自分の興味のあるサークルに所属すれば、同じ感性を持った仲間と日々を過ごすことができます。
また、難関大学であるほど、人間的に面白い人に出会えます。
飛び抜けた知性のある人、変わった経歴の持ち主など…
大学を卒業しても、バラエティー豊かな交友関係の経験が人生を面白くすることでしょう。
実際、わたしは放っておくと視野が狭いタイプなのですが、大学で出会った多様な友人のおかげで考え方の引き出しが増えたと考えています。
おわりに
看護師は就職すると看護だけ、医療だけの環境になりやすいです。
多様な価値観の友人を持ってそれぞれの考えを聞くだけで、自分の視野が広がることが期待できます。
違う世界で生活している友人の経験に触れられるのは、やっぱりいいですよね。
もちろん、専門学校卒でも多様な友人をつくることができます。
しかし20代前後の人生構築期に、気軽に多様な友人をつくりやすいのは大学の大きなベネフィットかと思います。
今回は看護師になるのに難関大学を目指す意味はあるのかを考察しました。
もし迷っている人がいれば、学力、費用を考慮したうえで、参考にしていただければと思います。
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