スプラトゥーンに登場するアイドルたちはハッキリ言ってイカしてる
スプラトゥーンというゲームがある。
任天堂が発売している、人型に変身するイカたちがインクを塗って陣地を取り合うオンライン対戦ゲームだ。
これを読んでいる人の中には
「ユニクロのTシャツで見たことある!」
とか
「Youtuberがやってるのを見た!」
という人もいるだろう。
まあ・・・中には
「ウデマエXのために寝る間も惜しんでやってる」
「1.3装備作るのに血眼になった」
という人もいるかもしれない。
1作目は2015年発売でシリーズとしてはまだ歴史が浅いが、すでに任天堂を代表するシリーズ・キャラクターの一角として定着した感がある。
このゲームではイカたちが暮らす世界を形作る重要な要素として、音楽カルチャーに焦点が当てられている。
ゲーム内にその姿を現すことは少ないが、設定上では数多くのバンド・ユニットが存在しており、バトル中のBGMはそれらのバンドの曲をイカたちが音楽プレイヤーで聴いているという設定になっている。
このバンド達もストレートなニューウェーブ・パンクからピアノロックトリオ、果てはカントリーコア(!?)などと幅広く、それらを語りたいのはやまやまだが、今回語るのはバンドと同時にイカの世界に存在するアイドルの話。
それがシオカラーズとテンタクルズだ。
・シオカラーズ
シオカラーズはアオリとホタルの二人からなるアイドルポップユニット。
「ちびっこ民謡選手権」優勝経験を持つ二人が審査員であったプロデューサーShy-Ho-Shyに見初められ、長いトレーニング期間を経て二人組ユニットとしてデビュー。
ハイカラシティで放送されている「ハイカラニュース」のパーソナリティを務め、そのゆる~いやり取りで人気を博す。
2人は幼馴染であり、いとこ同士でもあるので、キュートながら息のぴったり合ったダンスやハーモニーも魅力の一つだ。
2016年「ニコニコ闘会議」内のゲーム音楽ブースではトリで出演し、幕張メッセを熱狂のトルネードに巻き込んだ。
動画は同年「ニコニコ超会議」の超音楽祭ステージ出演時の映像。
実は自分はこの時、このライブを見るために友人を巻き込んで幕張へ遠征していた。
あいにく入場制限がかかるほどの人出だったため、PAミキサー後方という位置での参加だったが、それでも場のエネルギーに圧倒されたことはよく覚えている。
ステージは50~60mくらい向こうだっただろうか、かなり遠くからだったが、
「シオカラーズが、そこに、居る。」
という事実はかなりのショックだった。
後に1回目と2回目のライブが併せてCDとして発売されたものを聴いても分かるが、この2回目のライブは演奏もよりエネルギッシュで、とてもいいライブになっていた。
またこの時は2人のソロ曲がお披露目されるというサプライズもあり、とにかく盛り上がったライブだった。
シオカラーズの代表曲を一つ挙げるとするなら、やはり「シオカラ節」だろう。
シオカラ地方に伝わる民謡を地元出身の2人がカバーしたこの曲は、今やスプラトゥーンシリーズを代表する曲となっている。ゲーム音楽をかじっている方なら聴いたことある人も多いんじゃないだろうか。
ライブでは必ず披露され、サイリウムの海の中でサビがチャントとなって渦巻くのがお約束になっている。
・テンタクルズ
正統派アイドルのシオカラーズに対して、アイドルと言うよりはカリスマEDMユニットという趣なのがテンタクルズだ。
シオカラーズと同じく「ちびっこ民謡選手権」への出場経験を持ち、その驚異的な声からアンダーグラウンドで注目されていたヒメ(Vo,MC)がある時ナンタイ山で出会ったイイダ(Vo,Synth,DJ)と意気投合して結成されたユニット。
それまでのイカの世界では馴染みのなかったタイトなビートを全面に打ち出し、そのサウンドは大きな驚きをもって迎えられた。
2018年の「ニコニコ闘会議」ゲーム音楽ステージに登場しシオカラーズと共演したほか、翌年にはテンタクルズ単独でのライブも実現している。
シオカラーズとテンタクルズが大きく異なるのは、何と言ってもテンタクルズがイカとタコのユニットであるという点である。
スプラトゥーンの世界ではイカは総じて享楽的な性格であるのに対し、タコは勤勉な性格であるとされている。
これは各々が好む音楽にも表れており、イカたちは勢いに任せたバンドスタイルやどこかルーツミュージック的なファンキーさを好み、対してタコたちは正確でスクエアな打ち込みのビートを好んでいる。
テンタクルズの作曲とアレンジを一手に引き受けるイイダは大胆にもこれをそのまま取り入れ、さらにヒメの奔放なラップが合わさることで、ただタイトなだけでないグルーヴを生んでいるのが魅力だ。
テンタクルズの代表曲を一つと言われたら、個人的には「ミッドナイト・ボルテージ」を推したい。(動画クリックで該当箇所から再生)
バキバキのリフとイイダのハイトーンボイスも好きだが、何より勢いまかせながらグルーヴに溢れたヒメのラップが聴きどころだ。
自分も例によってこのライブを生で観ているが、映像で分かる通りヒメの大ジャンプでの登場には度肝を抜かれたものだ。
またこのライブはそれまでよりもかなりヘヴィなアレンジになっていたのもあって、フロアの真ん中で踊り狂っていたのが思い起こされる。
あと、テンタクルズは生で観た方が何千倍もかわいかった。
この映像ではハッキリと捉えられていないが、本当に最後の最後、オーディエンスに背中を向けた2人がグーを「コツン」とやって退場したシーンなどはいまだに忘れられない。
・イカがでしたか?
長い記事にお付き合いいただきありがとうございました。
筆者は音楽バカであると同時にゲーム音楽キ○ガイでもあるので、このコンテストには最初はゲーム音楽をテーマに書こうと思ったのですが、いきなり空気も読まずゲームの話をしたところで誰もついてこないのではないか?と思い、考え直して書いたのがMETAFIVEを語る記事でした。
しかしあのようなバカみたいな記事でも少ないながら反応を頂いたので、ではもっと他の参加者の方とかすりもしないような推し記事を書いてみたら?と開き直ったのがこの記事です。
スプラトゥーンを知らないという方、ゲーム音楽になじみがないという方にも刺さるものがあれば幸いです。
最後に、2019年10月に開催されたイベントNintendo Liveにて共演した両ユニットの動画を張って記事を締めたいと思います。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
あと、任天堂さん。ライブもっとやってください。観に行くので。(了)
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