コツコツ暮らし
ていねいな暮らし、なんて言葉が少し前流行りましたね。言葉も素敵だし写真も素敵で、理想的な感じと癒やされ感に、きっと沢山の女性が一時は心奪われたのではないでしょうか。私も例に漏れず・・
ていねいな暮らしをするのはなかなか難しいのです。だってお味噌汁にいちいちダシをとらなきゃならない。自分で自分を急かさないといけない時間が増えるだけじゃん、となるわけです。身体に優しいものを着るとか、季節を感じる暮らしをするとか、何がていねな暮らしの要素となるのか？そんなピント外れな事を考えてしまうのでした。料理が苦手の私にとっては大変憧れるのですが、正解が分からなくてイマイチていねいな暮らしらしい事はできませんでした。
きっとこのていねいな暮らしはそもそも、提唱した方が、ただの家事が楽しくなるようにと考えた、ためになる発想だったはずなのです。だから写真のように素敵に見えなくても、家事が楽しくなったり、心が豊かになったように思えば、それで成功であるはず。正解に合わせて暮らす必要なんてないのに、勿体ない考え方をしていました。
今はその頃より大人になり、若い頃にありがちな色んな呪いから解放されてきた私は、肩の力を抜いて暮らしを考える事ができるようになりました。欲しい暮らしは簡単には手に入らないということも理解しました。いろいろ考えた末、畑を始めました。
畑を始めて数年経ちます。丁寧がいきすぎたような結果ですが、やっと理想の暮らしを見つけました。実際、本当に理想的です。でもその理想はキレイな写真のようでは全くなく、泥まみれ。クモにミミズにネズミにヘビに、おつきあいが一気に変化。腰痛に筋肉痛に、強力な紫外線、夏は汗のかきかたが半端ではありません。
最近はオシャレな農作業ファッションもでてきてキラキラした農業女子もいるようですが、私はお気に入りのワークマンのストレッチパンツと膝下までのゴム長、それにホームセンターで買った農園帽がマスト。
更年期の不調であっても、そこまで大きくない畑ですから大丈夫。むしろ身体にも心にも良い効果です。やることはなくならず、かといってマイペースで作業できます。ていねいより似合う言葉は、コツコツ、です。ムリせずコツコツです。マイペースにコツコツ。コツコツ暮らし。時々音を上げて休みますけどね。
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