宇仁の朝市 芦屋出張
6月5日は、宇仁地区で行われている、宇仁の朝市の芦屋出張に同行させていただきました。
宇仁の朝市は、宇仁郷まちづくり協議会の皆さんが主体となって行われています。
5年前に、朝市をしないかと声が上がり、集まった4名の方でスタートされました。
今は、週2回の市内での朝市の他、2ヶ月に1回の芦屋出張などを、毎回10名ほどの方で行われています。
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まず7時頃に集まり、農家の方が持って来られた野菜に、バーコードシールを貼り、仕分けていきました。
今回は、400点ほどの野菜でしたが、多い時は800点にもなるそう!
800点分となると、バーコード作りも仕分けも、とても大変だと思います。
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出店される方の野菜が集まったところで、芦屋に向けて出発。
トラックの荷台にたくさんの野菜を積んで、高速道路を疾走します。
以前は、お米の販売もしていたそうで、軽トラ4台で移動されていました。
すると、後ろの荷台に被せているビニールが外れてしまい、コロコロと野菜を落としてしまったこともあったそう。
前のトラックから、野菜が落ちていくところが見えているけれど、高速道路を走っているので、止まって拾うこともできず、泣く泣く放置したと話されていました。
今となっては笑い話ですが、いろんなパプニングを乗り越えて、今まで続けられておられるのだなあ、と感じました。
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そして、芦屋の出店する公園に到着!
[住宅街の中にある、小さな公園です。]
到着し、準備をしていると、続々とお客さんが集まっていき、開店と同時に、みるみる野菜が売れていきました。
[皆さん一斉に購入されていきます。]
[テントの中は、人でいっぱい!]
[花の苗もあります!]
私は、空いた棚に、野菜を置く係をしましたが、それが追いつかないぐらいのスピードで、野菜がなくなっていきました。
また、たくさん買われ荷物が重くなった方のために、お客さんのご自宅まで、宅配するサービスも行われています。
サービスといっても、きっと、地域の方を思いやって自然に始まったものだと思います。
[台車や、自転車を使って配達します。]
私も、配達のお手伝いをさせていただきました。
公園から程近くの家に住まれている方でしたが、腰が悪いため、スーパーでは買い物をするのが厳しいと話されていました。しかし、こちらの朝市では、配達をしてくれるということで、買い物に来られたそう。
おばあちゃんの家に着くと、「お手伝いをしてくれてありがとう。」と、朝市で買ったばかりの、赤飯をくださりました。
当たり前のようで、当たり前でなくなっている、このような人に寄り添った取り組みを、とても素晴らしいなと感じました。
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さらに、この宇仁の朝市では、画期的なレジを利用されています。
[手作り感あふれるレジ。]
実は、メンバーの方が1年ほどかけて、一からシステムを作られた手作りのレジなのです。
この朝市が始まった、第1回目のときに、レジの計算が合わなかったそう。
それは問題だと思った方が、エクセルでシステムを作り、改良を重ねて今のレジになりました。
土台から、光をよける板から、何から何まで手作りで、アイディアのいっぱい詰まったものです。
横にプリンターが付いているのを見た時は、すごい!と笑ってしまいました。
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この素晴らしいレジシステムを、他の地域の人が利用したいと申し出があれば、公開しても良いと制作者の方は話されています。
なぜならば、加西市内で朝市のネットワークができれば、その地域の特産物を融通し合ったり、マーケットを開いたりと、今よりも、もっと充実した朝市ができるのではと考えておられるからです。
加西市内でも、地域によって、作られているものや特産物が違ったりと、様々な特色があります。
その特色を、市外に出る時は、加西市の特色として持っていければ、とても良い朝市になりそうですね。
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そして、ほとんどの野菜が完売し、今回の朝市は終了。
朝から降りそうだった雨も、終了と同時に降り始め、帰路に着きました。
帰りの高速のP.A.で、お昼休憩に播州ラーメンを食べ、加西に帰ってきました。
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今、都市部では効率ばかりを追いかける社会構造の中で、安全な食をどう手にするかという事に注目が集まっています。
その中で、宇仁の朝市の地道な取り組みは、こういった流れに沿った、とても必要とされる活動だと思います。
今回の体験を通じて、2ヶ月に一度の活動でこんなにたくさんの方が笑顔になるなら、芦屋のお客さんにも、加西にも来てもらい、生産者の方や田畑と触れ合ってもらえたりする仕組みの様なものがあれば、もっとたくさんの方の笑顔が増える活動になるんじゃないかと、個人的に想像してしまいました。
宇仁の朝市の皆さま、参加させていただき、ありがとうございました!
宇仁郷まちづくり協議会HP:http://www11.ocn.ne.jp/~unigou/