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地震が起こりやすい地域とは?②~北海道編~

北海道で地震が起こりやすいエリアは?

気象庁による統計では、1923年~2018年に北海道で起こった地震は震度5が「39回」、震度6以上が「7回」となっています。

過去の地震を見ていくと道南東側で多発しており、その大半は沿岸~沖合で起こっています。

その中でも特に地震が起こりやすいエリアは以下のとおりです。

・太平洋側では「浦河沖~釧路沖」
・日本海側では「奥尻島周辺」

太平洋側のエリアは浦河沖、十勝沖、釧路沖と呼ばれる地震密集地帯となっています。この辺りは太平洋プレートが北米プレート地下に沈み込んでいる場所であるため、地震が発生しやすくなっています。

また、十勝川河口付近は地盤がやや軟弱で他の地域より揺れが大きくなる可能性があるので、より注意が必要です。

日本海側の奥尻島周辺は日本海東縁変動帯が縦長に走っているエリアであり、震源が浅いことが特徴です。過去には北海道南西沖地震などの津波をともなう大地震が起きています。

北海道で過去に起こった大きな地震

【十勝沖地震】
1952年に十勝沖から釧路沖にかけて発生した地震で、北海道で起こった地震の中ではM8.2と最もマグニチュードが大きいものです。過去に同じエリアでM8クラスの地震が繰り返し発生していおり、発生年や元号を付けて区別されることが多いです。1952年の地震に関しては建物の全壊数は815棟、死者・行方不明数は33人でした。北海道から東北北部にかけて被害があり、流氷や海氷が津波により押し寄せ家屋の破壊が拡大したと言われています。
【北海道南西沖地震】
1993年に北海道南西部を震源地として起こったM7.8の地震です。最大震度5を小樽市などで記録しましたが、被害が最も大きかった奥尻町では地震計が設置されておらず、推定震度6とされています。建物の全壊数は601棟、死者・行方不明数は230名でした。津波による被害が大きく、北海道から東北地方の日本海側を大きな津波が襲いました。震源地近くの奥尻島では地震発生直後の数分間で最大21mの高さの津波が来たとされています。
【北海道胆振東部地震】
2018年に北海道胆振地方中東部を震源地として発生した地震です。北海道で初めて最大震度7(M6.7)を観測しました。建物の全壊数は462棟、死者・行方不明数は42人でした。二次災害の被害が大きかったのが特徴で、北海道全域で大規模な停電(ブラックアウト)が起こり、復旧までに約50時間を要しました。また、その他にも札幌市周辺で液状化現象が起こったり、厚真町を中心に大規模な土砂崩れが発生しました。

北海道で今後想定される地震は?

北海道で今後想定される地震で特に注意が必要なのが、千島海溝沿いで起こるとされている「巨大地震」です。

2020年4月、内閣府の有識者検討会は千島海溝(十勝・根室沖)でマグニチュード9級の巨大地震が起きる可能性があると発表をしました。

このエリアでは周期にバラつきはあるものの、数百年ごとに巨大地震が発生しており、前回の発生(17世紀)から400年程度経っています。そのため、いつ巨大地震が起きてもおかしくない状況なのです。

地震は強く揺れる範囲が広く、北海道東部の厚岸(あっけし)町と浜中町の2町では震度7と予想されています。震源は千島海溝沿いなので、釧路市や根室市の方はより注意が必要です。

また、巨大地震以外にも釧路市や根室市は今後30年以内に震度6弱以上の地震が起きやすいとされるエリアですので、しっかりと地震に備えて対策をしましょう。

北海道の一戸建ては火災保険・地震保険で備えよう

北海道で起こる地震の多くが道南東側の沿岸~沖合で発生しています。周りを海に囲まれているため津波の被害を受ける可能性も高く、また、東日本大震災級の巨大地震の発生も危惧されています。

そのため自分の命を守ることはもちろん大切ですが、自分の住まいの火災保険・地震保険の契約についても今のうちに確認しておきましょう。

ちなみに北海道の地震保険の世帯加入率は26.7%、付帯率は59.1%(どちらも2019年)で、全国平均を下回っています。

また、過去の地震で自宅にダメージが有る場合は火災保険・地震保険で対応できるケースもあるので合わせて確認しましょう。

参考:相談を受け付けているサイトの例



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