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かーやんの「歌謡曲って何だ?」第3回「アイドルの起源とは?」

ども、かーやんです。
身内には(笑)割と好評な このシリーズ『歌謡曲って何だ!?』ですが、今回はアイドルのお話を。

アイドルの起源は一体どこからなのか…これには色々と諸説があるでしょうし、異論反論もあるかと思います。
まぁ一般的には ザ・ビートルズであったり、シルヴィ・バルタンなんでしょうな。『アイドルを探せ』(1964年)って言ってるぐらいですからw

『アイドルを探せ』シルヴィ・バルタン
作詞:シャルル・アズナヴール 作曲:ジョルジュ・ガルヴァランツ

では日本におけるアイドルの発祥はいつどこからなのか…いや、厳密に言うと「アイドルと呼ばれるようになったのはいつからか」。
もちろん戦後アイドル的存在としては 美空ひばり・江利チエミ・雪村いづみの三人娘や中尾ミエ、ザ・ピーナッツなんかもいた訳ですが、その頃にはまだアイドルとは呼ばれず「スタア(スター)」と言われていたはず。

そうやって考えると やはり70年代の天地真理や岡崎友紀、南沙織とか麻丘めぐみあたりからがアイドルの起源に該当するのかなーとも思うのですが、その頃もまだやっぱり「スタア」と呼ばれていたような気もするのです。アイドルという言葉が一般的に浸透したのは それぐらい遅かったかと(キャンディーズ以降ぐらいかな?)。

なので かーやん的には強引にKYON2がアイドルの起源…いや、アイドルという言葉の伝道師という事にしておきますw まぁシルヴィ・バルタンと一緒よ。自称「アイドル」なんでw

『なんてったってアイドル』小泉今日子
作詞:秋元康 作曲:筒美京平 編曲:鷺巣詩郎

しかし面白いのは この小泉今日子の『なんてったってアイドル』は 別に本気で「いやーアイドルは最高です。やめられないっす!!」と言っている曲ではないという点。
「アイドルをやめたくても 大人たちからの強い圧力で、やめるにやめる事ができないんです」というアイロニーとして捉える事もできるというのが本作のミソ。単なるパリピソングではないのだ。そうやって読み解くと奥深いアイドルによる否アイドルソングでもあるのだ(この潮流はフツーの近所のお姉ちゃんがアイドルになって軽薄にスパッとやめていく おニャン子クラブや、森高千里の『非実力派宣言』へと受け継がれていく)。

そんなKYON2も、もちろん百恵ちゃんや聖子ちゃんなんかに憧れて芸能界入りした訳だが、厚木のヤンキー(笑)には どうもこの「ぶりっ子アイドル路線」が肌に合わなかったようだ。
というか、聖子・明菜人気の二極化によって「それ(聖子・明菜)以外の人」とか「松田聖子のエピゴーネン」(現に聖子ちゃんカットしていたし)というイメージから次第に反発するようになっていく。それがあの有名な事務所に内緒で勝手にショートヘアにしてしまって こっぴどく叱られるという事件にまで発展していく訳なのだが、それからの小泉今日子は奇抜な衣装などで独自に唯一無二のアイドル路線を突き進んでいく。
極め付けは 近田春夫や藤原ヒロシ等と結託してクラブ路線へと転向していくのだが、のちにインタビュー等で聞いたところだと当時のKYON2は「クラブとかには行った事すらない」というのだ。恐るべし、アイドルの概念を一変させた策士w

【追記】
と、KYON2ネタで締めて書き終えた直後にデザイナーの染谷淳一が5月30日に永眠したという訃報が飛び込んできた。

『キスを止めないで』小泉今日子
作詞:秋元康 作曲:野村義男 編曲:米光亮

他にもゴーバンズのジャケ等のアートワークで知られ、特徴的ないわゆる「PATiPATi文字」で一時代を席巻した大人物だ。合掌。

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