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きっかけは何気ない言葉こそ

2年前、信用と信頼という二つの定義について考える機会があった。1人で考えるだけに留まらず何人かに聞いてみた。

いろんな捉え方があって面白いなーと喜んでいるところ、ある人の「定義の話は実用性がない。現実的で論理的な話の方が良い」と一蹴されてしまった。その一言をきっかけに自分の中の、言葉の定義に対する興味は消え失せてしまった。

ただその言葉だけが残って、自分の中で消化しきれない異物になっていた。
今考えると、話の内容が抽象的すぎるがゆえ、論理的な彼は面白くなく感じて、話を方向転換しようとしただけだろう。多分。

でも、興味を持っている分野を全否定されたような感情がいつまでも残る。実際に今、2年ぶりにそれをふと思い出し、懐かしんでいる自分がいる。

そう考えてみると。
誰かがアドバイスとしてくれた意図的な一言より、何気なく漏らしたどうでもいい一言の方が、自分を良くも悪くも変化させるきっかけになりうる。

悪意のある準備された一言より、不意に出てしまった悪意のない一言の方が、傷つくもので。深刻な相談内容を適当な一言で返してくれた方がなんか響いて泣けてきて。下心が見える優しさより何気ない気遣いに心が温められるもので。

自分の心なんて、意図的な行動なんかより誰かの何気ない言葉や言動で変わってしまうことの方がずっと多いんだと思う。

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