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シナリオは一字一句、正確に読むべき!?(初心者の映画制作講座)

この記事は、「映画/動画が作れるようになるメールマガジン」の過去のものをピックアップして紹介しているものです。


役者さんが、僕の書いたシナリオを読む読み合わせ。


それを聞いて、
うーん合ってないなあ、言い回しを変えたいな、
なんて思うことがよくあります。


ところが役者さんは、気にせずまじめに、僕の書いたシナリオを一字一句正確に暗記してセリフとして口にしてくれます。

「言いやすいように変えてもらってもいいですよ」と僕は言います。

しかし、たいていあまり変わることはありません。


ここ、最初に役者さんに、

『どこまでシナリオ通りにしゃべってもらうか』

を決めておくといいんですね。


もちろん、監督(ライター)と役者の力関係なんかもあったりしますが、基本的には、役者さんは監督に従うことが多いでしょう。


つまり、役者さんも気にしているわけです。

言われもしないのに、勝手に言葉をいじるなんてできない、と。


自分の書いたシナリオは、一字一句変えずそのまま話せ!という厳しいライターや監督もいるかもしれませんが、

初めて監督する方は、「言いやすいようにやって下さい」という人が多いんじゃないでしょうか。

僕もそのクチです。


しかし、「一字一句変えるな」という指示にも、
しっかりとした理由があるわけです。

このセリフの言い回しが、ここのシーンにつながっている、
この特徴的な話し方を繰り返すことで、ラストのこの言葉が活きてくる、

などなど、細かい計算があったりするんですね。


適当な、何でもいいセリフなんて、この世にありません。

ライターや監督は、もう、苦しんで苦しんで、うんうん唸って、言葉を生み出しているわけです。

だから、一字一句正確に!
ということになることも、よーく分かる。

映画って、論理の世界なのです。


そこで、提案です。

●監督さんは、どことどこの部分がどう重要で、どこは自由でいいのかを伝えておく。

●役者さんは、読み合わせの時に、言いやすいものに変えていいか、具体的に確認しておく。


シナリオ全体で自由に行くかどうか、ではなく、
一つ一つのセリフの、一つ一つの言葉を意味を確認する。

言葉の意味、監督の意図が理解できれば、崩していい場所も分かる。

それはつまり、撮影の際、アドリブを入れていいかどうかも分かってくるのです。

細かいようですが、こういった積み重ねが、
いいコミュニケーションにつながっていくんですね。


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