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役者さんは、目が命(初心者の映画制作講座)

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向かい合った2人の役者さんが、会話をしている。

おそらく、こんなカットの撮影は、ものすごく多いでしょう。

イスに座って会話しているシーンもあれば、
立ったまま話し込んでいるかもしれません。

はたまた、通りを挟んで大声で叫び合ってるかもしれません。

人ごみの中、他人の頭ごしに雑談してるかもしれません。


いずれにしても、こんな場合は最低でも、

●2人のカット
●それぞれのカット

の2種類は撮影することでしょう。


今回は、立って向かい合った2人の、
『それぞれのカット』を撮影するときのお話です。

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それぞれのカット、つまり、一人ずつ演技してもらって、
それを正面だったり真横だったりから撮るわけですね。

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昔はよく、「撮影、疲れたよね、ちょっと休んでね」

なんて気持ちを込めて、『それぞれのカット』の時は、
女性の役者さん優先で、休んでもらっていたものです。

つまり、2人並んだ設定ですが、写っていない方は休憩し、
撮る相手一人だけに立ってもらい撮影する、ということ。


男性の役者さんに一人立ってもらい、
「はい、さっきのセリフをも一回お願いします」
と撮影を継続します。

カメラは彼ただ一人を撮影します。


相手役の女性の役者さんは、別の場所で休憩しながら
出されたコーヒーなんかを飲んでいます。

・・・こんなことをよくやってました。


さて、これ、何が問題なんでしょうか?


まあ正確には、問題ではないんですが、
僕は今は、このスタイルは極力やりません。

どうするかと言うと、役者さん一人の撮影のときも、
相手役の人にしかるべき場所に居てもらって撮影する
んです。


何が違うかと言うと、役者さんの、目、なんです。

演技する上で、目はものすごく重要です。

その目がどこを見ているか、どう動いているか。

目はものすごく雄弁です。


顔の撮影をする時、相手役がそこにいないと、目は宙をさまよいます。

これがよくないと思っています。

相手がいないと気分がノラない、という感覚論だけではなく、
相手の顔の位置がハッキリしない状態では、目は行き場を失います。


相手の目をチラッと見て、そして目を伏せる、
なんて演技はかなり難しくなってしまうんですね。

代役を立てては?というのもやったことがありますが、

全然違う相手を前にして、同じ演技をして下さい、というのもちょっとかわいそうですよね。

背の高さが違ったりして目の位置もそもそも違いますし。

はい。

昔、僕自身が代役をやろうとしたことがあります。

女優さんの代わりとして僕が立とうとした。


はっきり、嫌がられました。


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