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秋には映画を、猫と一緒に

ホント言うと
もっと映画を観たいんだけどな

一日に2本とか3本とか立て続けに

カラカラに乾いた目に
時々目薬を差しながら

作品に感情移入して
泣いたり笑ったり怒ったり

考えさせられるなぁ〜
そんな時、神妙な顔した自分が
暗い画面に映って見えて

眉間の深い皺に驚いて
思わず眉頭を揉み始める
もみもみもみ

う〜ん
今のどういう意味なんだろう

よくわかんないから
ちょっとだけ戻して見直してみようか

わぁ〜今のところ
めちゃくちゃかっこいい!
少し戻してもう一回観よう

なんて、なんて… ね

だけど人生はそうは行かないか

よくわかんない時にも
よくわからないなりに前へ進んで

そのうち少しづつ分かってくるまで

時々悩んで立ち止まったり

凄く良いを巻き戻しも出来なくて
嫌なところを早送りも出来ないけど

一日の終わりに
ロマンチックな音楽も流れて来ない

あ、流そうと思えば流せるね

今日どんな事があったか
天井を見て思い出すの

好きな歌でも聴きながら


"オットーという男"

あゝとてもいい映画だった

猫の頭を撫でながら

瞼を閉じて

エンドロールの風を感じる

さて明日はなにを観ようかな

猫と毛布に潜り込んで眠る

「チタン」2016.5

やすきち

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