今日の本 24
幻冬舎文庫
もしもし下北沢
作:よしもとばなな
¥586(税抜¥533)
よしもとばななさんの作品は家にそこそこあるのですが(ハハがファン)、中学2年の時深夜に一気読みしたTUGUMIの世界観がなぜか「こわい」と思ってしまってそこから読んできませんでした。もうずっと前のことだし、そろそろ良いだろうと思って読んでみました。
「もしもし下北沢」
地名のついている本は、その地で読むべきだろうと思いましたが…。下北沢に行く用事はなく。でも!ちょうど下北沢を通り抜ける用事があったのでそれに合わせて読んでみたっていう情報を共有させて頂きます。(ちなみに下北の地に降り立ったことは1度だけしかない。)(思い出しながら読んだ。)
<あらすじ>
知らない女に父を殺されたよしえ。下北沢に引っ越すことを決める。ビストロ「レ・リヤン」で働き、下北沢の人々と関わり暮らす。父の死からの心の変化。
相変わらずあらすじめちゃくちゃなことをお許しください…精進シマス
ばななさんの本を久しぶりに読み、いや、なぜ読んでこなかったのが謎。です。ほぼ初読み感想は、「セリフが口語調だけど文語感ある」でした。こんなこと言ったら四方八方から生卵飛んできそうですが、、登場人物たちの話す「かっこ」のセリフが直接話しているのだけど、文だけ見るとLINEで話しているみたいな…。なんとなくそう思いました。この会話の表現は初めて出会った感覚です。
ワタクシは父が知らない女と死んで母と二人この世に真実もわからないまま放られるなんて経験はないのですが、よしえとともにこの本の中で体験した様な気持ちになったりしました。物語と並行して、よしえの二分の一くらいの規模で感情が動きました。緩やかだけどソコソコに。
よしえ程ではないかもしれないけれど、自分自身、結構ぐるぐる考えるタイプで、なんとなく共感したのも強くあります。「もしもし下北沢」もよしえが脳内じーっとぐるぐる考えたことがグッとまとまって一冊になった様に感じました。脳内日記&実体験日記みたいな。
人の生死や生き方やそれに関係してくる人生観や宗教観なんかに興味があって、学科は違うけれどそういう授業を中心にとっている今日この頃なのですが、ベストオブベストくらい、この本で他人の生き方を覗き見できました(覗き見と言うより体験)。
数億年ぶりくらいのよしもとばななさんの本で、井本よしえの考え方とその家族との生き方を知り、それを書いたばななさんの表現の仕方を知り、ギュッシリな知識をいただきました。感謝
やっぱり本はすごいわ!
色々共有したいこともありますが、ここでワタクシがぬらぬら言うよりも、多分直接読んで頂いた方がシンプルにツンプルに受け取ってもらえる気がするので、ここらにします。多分絶対多分。
そしてこの本片手に下北沢探検をしたくなりました。観光者じゃなく、、できるならば住民の立ち位置で。
今日の本、第24号、もしもし下北沢
これにて。
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