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B Dash Campレポート〜PMF後の組織拡大戦略とカルチャー作り〜

11/8~10に福岡にてB Dash Campが開催され、私はスカラーシップ生として参加させて頂きました。
参加費と10万円の補助をしてくださった、B DASH VENTURES、Skyland Ventures、East Venturesの皆様、ありがとうございます。

学生の身でありながら経営者の方々の貴重はお話を聞くことができ、非常に勉強になりました。

学んだことをみなさんに共有できたらと思い、2日目に拝聴したセッションのメモを以下に掲載します。

(いち早く共有するために、2日目の深夜にNoteを執筆しております、、眠すぎる、、)

今回掲載するセッション

登壇者

(敬称略)

  • Note CFO 鹿島 幸裕

  • キャスター 取締役COO 森岡 由布子

  • マザーハウス 代表取締役副社長 山崎 大祐

モデレーター

  • NTNL 紺野 俊介


セッション内容

上場して何が変わったか?

(キャスター 森岡)
代表のスケジュールの確保が難しくなった。
上場後の退職も特段多く出ていない。

(Note 鹿島)
個人としては投資家の方とのコミュニケーションが増えた。
社内としてはあまり変わらない。
Noteをインフラ的役割とするために、いいプロダクトを作るのみ。


上場時のダウンラウンドはどう乗り越えた・受け止めたか?

(キャスター 森岡)
価格面では主幹事とだいぶ戦った。
小さいIPOと言われ、さらに頑張らねばと改めて気合いが入った。

(Note 鹿島)
事業自体は上場前から一貫して伸びている。
本質的な価値は変わらず、マーケットの外部環境によって値付けの変化が生まれたと捉えている。
上場後もやるべきことは変わらず、事業を伸ばして長期的に企業価値を上げていくだけ。
2022年においてダウンラウンドは珍しくなく、上場時のバリュエーションにこだわりはなかった。


社会起業家の調達はどうか?

(マザーハウス 山崎)
最近は社会起業家の調達も多い。
社会起業家は上場すべきか、という議論が頻繁に起こる。
自分は17年間会社を続け、途上国に工場を、日本においてお店を作ってアパレルを販売しブランドを作っているが、ものづくりは長期的な戦いである。
キャッシュフローを大きくしていく中で拡大してきた。
数年後に上場を目指すビジネスモデルと相性が悪く、営業キャッシュフローを確保したうえで事業を展開した。


サービスのPMFはどのように感じたか

(マザーハウス 山崎)
①ヒト共感
創業者の思いや理念に共感した人が購入する

②コト共感
途上国の生産者支援をしているという会社の理念に共感した人が購入してくれる

③モノ共感(この段階で事業が拡大していく)
プロダクトの良さに魅かれた人が購入してくれる


ソーシャルビジネスはやりにくくないか?

(マザーハウス 山崎)
自社からは社会起業家と言っていない。むしろ社会起業家とカテゴライズされたくなかった。
自分たちの会社にオリジナリティがあれば、外部からのカテゴライズにとらわれる必要はない。
流行りのカテゴリがあるほど、オリジナリティのある事業が注目されやすくなる。括られること、括りから外れることの繰り返し。


今の事業体で成長を続けられると考えているか?上場した先の展望として何を考えているか?

(キャスター 森岡)
売上額は伸ばしていける自信はあるが、成長率には課題を感じている。
向き合うマーケットサイズの見直し、手段の多様化によって、成長率の増加を図りたい。

リモートワークからオフィス出社に回帰する企業もあるが、どうか?

(キャスター 森岡)
そもそもフルリモートだから、リモート出社自体に課題を感じていない。

離職率はどうか?

(キャスター 森岡)
労働集約的で、月の入社数が30人。流動性が高い。

(Note 山崎)
スタートアップの中では低い(10%以下)が、流動性ためにも一定のターンオーバーはある

採用や組織の規模拡大はどのように行っているか?どれくらい力をいれているか?

(マザーハウス 山崎)
一般的にはアルバイトなどの契約の多い事業体だが、従業員900人ほどのうち、ほとんどが社員。
販売担当者は自分が、生産担当者は現場のトップが最終面接に携わっている。
人事コンサルなどを入れていないが、ミスマッチが少なくなるため、自分が最終面接を行うことが最もコストが低い。
例えばマネジメント候補の成功率は4割。失敗リスクがあることを前提として採用。結局働いてみないとわからない。
PMF前後に、人と向き合わなければならないことを痛感した。人が辞めたり、組織が崩壊しかけたことが何度もあり、採用に一番力をかけている。

(キャスター 森岡)
場合に応じて、現場で関わりの多くなる人や、自分か代表が担当する。

(Note 鹿島)
50人までは社長が全面接を担当。Biz系のレイヤーの高い人・開発に関わるエンジニアなどは社長が、そうでないBizの方は自分が最終面接を担当。
開発を大事にしている。

現状のカルチャーとそれが生まれた経緯は?

(キャスター 森岡)
フルリモートが当たり前で、文字コミュニケーション、絵文字を重んじている点。
会社のカルチャーは、一切会ったことのない人とチームビルドしていること。
それぞれが各々の役割を果たすという働き方。
総会などもオンライン。

(Note 鹿島)
ミッションとバリューを途中(2018年)から、組織拡大にあたって言語化した。
ミッションやバリューに基づいた行動を、総会で共有している。
バリューに基づくか、を評価にも反映している。
積極的に発信するカルチャーを作っている。社内報を外部にも発信している。
クリエイティブとデザインとテクノロジーの三位一体、開発を強みとしている。

Noteのサービス愛、ミッションに共感した人を採用するようにしている。

(マザーハウス 山崎)
カルチャーは言葉から。
社内用語集を作成して、定期的に改変している。
入社時に言葉だけを書いた用紙を渡して、その意味を人に聞いて理解してもらうようにしている。
社内用語はボトムアップで生み出している。ボトムアップを集約していかに各店舗に伝えるか、を重視している。
究極的には理念はどうでもいい。会社が大きくなるほど、理念を達成することの難しさを感じている。一方で小さな達成が大切。小さな物語こそ社員のモチベーションに繋がる。


後悔している、やり直したいことはあるか?

(キャスター 森岡)
採用しすぎないことが大切。マネジメント対象が増えてしまう。

(Note)
採用において妥協しないことが大切。迷ったら採用しない。

(マザーハウス)
当初一緒に創ってきたメンバーに、もっと上のポジションを与えるべきだった。面白いと思った人には上のポジションを積極的に与えたらよかった。

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