行先不明ということ

 最近、人生が詰みの状態にあるのではないかという考えが脳裏に浮かんでいる。仕事をしているときは特にこういった考えが浮かびやすい。そしてこの考えは、いくら振り払ってもしつこくまとわりついてくる。

 状況を軽く振り返って見よう。いま私は30代だが、フリーターであり正社員ではない。一時期は正社員として働いていたが、あまりの忙しさに、「仕事に殺される」と思うようになって辞めてしまった。今の勤務先は前職ほどの忙しさはないが、一体いつまでこの仕事を続けられるだろうかとふと考えてしまう。

 経済面で言うと、私には貯金がない。それに加えて給与もたいしたことないので、いまだに実家暮らしである。いつだったか、子ども部屋おじさんなんて単語がもてはやされた事があった。私はそれの予備軍といえるだろう。父親とは反りが合わないため実家を出たいとは考えているが、給与も貯金もないため出ようにも出られない。

 なんというか、私は何をやっても物にならないという無力感にとらわれているように思える。だから何事も中途半端に終わってしまうのだ。以前投稿した『喜びがない』でも書いたが、この中途半端さが自分の能力的限界という事なのだろう。思い出してみるがいい、最後に自分が何事かをやり遂げたのはいつの事だったかを。それ以降はずるずると惰性で生きてきただけではないか。

 「やればできる」とは、誰しも1回は聞く言葉である。しかしながら、金無し、職無し、おまけに能力無しで、一体何ができるというのか。どんな希望が抱けるというのか。誰か教えてくれないか。

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