マガジンのカバー画像

NO PROGRESS

——この不完全に、戦慄せよ。「NO PROGRESS」は、リアルタイムで演劇の制作過程を見ていただくことにより、より制作者に近い観点から演劇作品を鑑賞していただくことを目的とした…
2020年11月末日までに購読を開始し、東京本公演(2021年4月下旬〜5月上旬を予定)の月まで継…
¥500 / 月 初月無料
運営しているクリエイター

2020年11月の記事一覧

ワークインプログレス、本公演の会場と日程が決定しました。

こんばんは。山本かれらです。 『NO PROGRESS』を初めて1ヶ月ちょっと、記事数は早くも10を超え、草稿の加筆修正を重ね、不安定な情勢ではありますがわれわれは着実に公演への準備を進めています。 今回は、ワークインプログレスと本公演の会場と日程が決まりましたので、お知らせします。 『NO PROGRESS』ワークインプログレス 会場:SCOOL(http://scool.jp) 日程:2月13日、14日(時間未定) 『NO PROGRESS』本公演 会場:早稲田小劇

テクスト草稿 第三稿(11/11)

テクスト第三稿、pdfデータと写真第二回座談会において提出された、ロビン、森、安瀬、小野寺、富澤の5作品を受け、テクストを書き進めました。 修正の理由や、メンバーの創作をどのように反映したかなどについても記述してありますので、ぜひご覧ください。 pdfで閲覧する方はこちらをタップしてください。 概観初稿、第二稿で書かれた要素をモンタージュしつつ、さらに冒頭を大幅に書き直した。 また座談会を行い、それを文字起こしするなかで、「ロビンはこういうセリフを言ったほうがよさそう」

第二回座談会⑤富澤豊「馬の結石、虚実と生死のあわい」

かれら:つぎは富澤さんですね。 小野寺:富澤さん大丈夫ですか、いつも遅い時間(収録時は22時だった)まで会社にいますけど、帰れるんですか(笑) 富澤:大丈夫、大丈夫(笑)今、銀座のエルメスでシャルロット・デュマの展示がやっていますけど、これは馬がテーマなんですけど、エルメスというブランドも、貴族に馬具を売っていたところから始まってるわけですよね。そういう単純な繋がりもあると思うんだけど、そこを超えてすごく面白かったんですよね。すこし展示の説明をすると、一階と二階に分かれて

第二回座談会④小野寺里穂「人間視点の犬が出演する退屈、否定的に現れる予兆、存在しない出来事の演出」

小野寺:最近、コロナで外国の舞台の映像を色々見るんだけど、犬が舞台に上がってる率って高いんですよ。大きいプロダクションだと、お金もあるし。でもそこで出てくる犬は、あまりにも訓練されている。『パレルモ・パレルモ』でも、犬が出てくる場面では、舞台上に置かれた餌を静かに食べる。ロメオ・カステルッチの『神曲——地獄篇』でも、冒頭でカステルッチが防護服を着ていて、犬がカステルッチを噛む。めちゃくちゃ統率のとれた犬が出てくるんだけど、それは「犬じゃない」(笑)私が思う犬じゃない。「犬じゃ

『配置された落下』の記録映像と上演台本を公開します

山本伊等が2019年に制作した『配置された落下』の記録映像を公開いたします。本作品は、『NO PROGRESS』のメンバーは、なんらかの形で本作に関わってくれていた方々です。(クレジットには無い安瀬雅俊さんは楽ちん堂CAFEのメンバーとして、ご飯を届けてくれました) またこれまでの座談会でもたびたび作品名が挙げられてきた本作における中心的なテーマのひとつである「愛」については、山本伊等の中で『NO PROGRESS』と地続きになっています。こうした意味で、『NO PROGR

第二回座談会③ロビン・マナバット「アポロ一号の笑い、不幸を生きることのしあわせ、身体の硬さ」

かれら:では次はロビンかな。ロビンはテクストを作ってきました。どういう経緯でこれを書いたのか、軽くコメントをお願いします。 ロビン:はい!ロビンです。かれらの戯曲を読んでいるときに、今回挙げたザ・クロマニヨンズの『涙の俺一号』を聞いてたんだよね。このふたつは似てはいないんだけど、読むときに急に聴きたくなった。というのも、全部つながっていると思ったんだよね。戯曲には〈イヌじゃない。〉っていう文が一番最初にあるでしょ。でもそれは、イヌしか想像できない。このザ・クロマニヨンズの歌

第二回座談会②森健太朗(音楽)「舞台上で鳴るもの、マクバーニー、きららシティ」

かれら:では次は森健さん。音楽を作ってくれました。 森健太朗の曲はこちらから聴けます。 森:これはね、『配置された落下』(2019年。山本伊等演出の作品。森はその時も音楽として参加)のときの音楽に近いものになっちゃって反省してるんですけど、本当はもっとハイハットだけとか少ない音でやるつもりだったんだけど、色々触っていたら音が増えてしまった。でも次は全く違うふうにしようというプランは、一応あるんだけど……。今回は手グセで前のと似たものになってしまったという……。 かれら: