誰かのチカラを借りることを自分に許したい
とにかく昔から、お世話になっている方々から言われることがあって。それは
「ひとりでやろうとするな、もっと周りの人を頼れ」
というもの。ずっとずっと言われてきたのだけれど、どうしたらいいか分からなかったの。申し訳ない、自分にはそんな価値はない、お返しできるものなんて何もない……と思っていたから。
それではダメだと頭では分かっていても、自信がなくて。元々、甘えたり頼ったりがとても下手な性格。でも、1人で抱えてしまうと広がらないんだ、自分の持っているものを削るばかりでは限界があるんだ、とやっと気が付きました。
もちろん、これまでもたくさんの方の協力や評価を得てきたからこそ、やってこれました。けれどそれを極力、減らそうとしていた気がします。なるべく独りでやらなくちゃ、って。ありがとうと同じくらい「すみません」を言ってしまっていたし、関わる人が多ければ多いほど、「失敗したら」「穴を開けたら」とプレッシャーも高まるし、エネルギーも多く使う。若い頃は最終的に "性" を対価にされて嫌な気持ちになることもとてもとても多かったので、シャッターを閉めていることが多かったようにも思います。色々と、怖かったんだなあ。
13年前ブラジルに半年滞在した際、ライブやCDが安いのに驚きました。高価なコンサートもありましたが、州や企業が支援についているライブもたくさん目にしました。音楽を国の文化として大切にしている。当時、企業は芸術支援をすると免税されるとも聞きました。
日本にも行政支援もあるにはあるけれど、ハードルはなかなか高い。もう少し身近に、企業や店舗と手を組めないだろうか。もっとみんなの協力を借りたほうが、みんなで波を作ることが楽しくなるんじゃないか………? って。
5/15に予約開始になる7月のこのコンサートは、95席がMaxです。
100席くらいの会場だと、1000〜1500枚ほどのフライヤー(チラシ)を配ります。いつか予算に余裕があったら折り込み広告なんかもお願いしてみたいなあ。中心はSNSでの画像や動画の広告です。普段のインスタのアカウントリーチは1万前後。YouTubeは1つの動画2週間ほどでインプレッションは6万5000回。広告費をかけた時、どれくらい変わるのか見てみたい。
お客さんに来てもらい続けるのは本当に難しい。
10人だって続けてきてもらうのは大変。(みんないつもありがとう!)お客様の入りによって収益が大きく変わるので、どうしても冒険が怖くなっちゃう。
でも、新しい取り組みや宣伝に少しは資金をかけられないと、なかなか広がってゆかないね。
そんなわけで、ずっとずっと、企業や店舗とタッグを組みたいなと思ってきました。
自分の中の強いブレーキを外して、スポンサーになってください、協賛してください、とお願いするのはとても怖くて、何日も逡巡して、やっといくつかの企業さんにご連絡しました。
動かなくちゃ変わらない。えいやっ!と。
そうしたら、4つの広告枠にスポンサーが決まりました!!
ありがとうございます・・・!!
失敗したり断られたりして、最適解が見つかっていくものなんだろう、そうわかっていても、すっごく怖かった(営業職の方すごい)。なにしろ社会性みたいなものはゼロな人生で来ちゃったんだもの。嬉しくて小躍りして、ほっとして、同時に頑張らないと!いいライブにするんだ! とスイッチがグイッと入りました。
歌う人としてそれがお仕事になったのは26歳の終わり。
その時は、右も左もわからないような状態で、わたしを商品として人や企業が動いていて、それがとても怖いと思っていたのです。絶対に穴を開けられない。事務所、レコード会社、後援や協賛企業、お客さん、極力全員が「良かった」と思ってくれないと………。それはとても幸せなことなのだけれど、あの頃はその渦に飲まれてしまっていたと思います。
2年でフリーランスになって、経営的なことはなにもわからないまま、21年目。歌うことだけ考えていたいけれど、そういうわけにもいかないみたい。もうちょっとちゃんと"Karen Tokita"を経営したいけれど、どうやったらいいんだろう。なんだか一周まわったみたい(笑)
歌って生きていくことをもっと覚悟しないとダメなんだな。どんなに胃が痛くても、失敗しても飛び込んでいかないとならない。きっとどこにいても、幾つもお仕事を自分に課しても、自分の中にちゃんと肯定感を持っていないと、不安はずっと続くんだなって。そんなことに気づいた今です。
胸を張ろう。
わたしに歌い手としての価値があるのかどうかは、人が決める。
けれどそれがなくても、わたしは自分なりに21年頑張ってきたんだ。
だから誰かの評価とは別に、自分のことを自分でもっとちゃんと愛してあげよう。そして人の縁を信じよう。
関わってくださるわたしの好きな人や、好きなものたちを、音楽と一緒に広げたい。たくさんの人たちと盛り上げていけるように、頑張ってみたいな。
そんなわけで勇気を出したら、この夏のライブは2つの夢が叶いました。
1つはストリングス(弦楽器)アンサンブルの編成でライブをすること(リハが終わるまではずっと胃がいたいのであろう……)。
もうひとつは企業や店舗に協力してもらうこと。
一人では叶えられない、みんなのおかげです。
学びは終わらない旅だけど、わたしの体はいつか終わる。それまでに、まだ辿り着きたい場所があるのを思い出したの。怖がりながらでも、目を逸らさずに、いや時々そらしてるけど(笑)一歩ずつ……。
あなたの手を、声を、笑顔を、わたしに貸してね。いつも本当にありがとう。
Karen Tokita web site
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