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オタクと非オタ

今どき、オタクというのもどうなの?と思っている。
友人に、「オタクだよ。」と私自身について言われることがあるが、
毎回、「オタクではない。」と返答している。
「色々詳しい人のことを世間ではオタクというよ。」とも言われたが、
「それはオタクの認識を誤っているよ。」と答えるしかない。

そもそも、私はオタクではない。

何か一つのことを深堀もしていない。常に、広く浅くである。
従って、友人が何かを探している時、
「○○について知ってる?」
と聞かれたら、
「○○についてなら、××を調べると出てくると思う。××になければ、△△あたりが近いのでは?」
と返答した上で、簡単に検索できる範囲で検索し、
「このサイトに掲載されてる。」「これが一番見た目近いものだと思う。」
と返答する。

だからか、「何聞いても返信返ってきてなんにでも詳しい。」
と思われているようだけれど、それは全く正解ではない。

しいて言うなら「検索が上手」なのだと思う。

そもそも、深く知ろうとか、興味があって問われているわけでもなく、
なんとなく、こんなもの見たんだけど、これは何なか?程度の質問なので、
その程度の疑問に返答できるサイトを検索することにたけている。

実際に、一つの事柄に傾倒し、調べ上げている真のオタクの皆さんからすると「それはこれとは別物」「そこは違う。」といわれる内容であることもたびたびある。しかし、私に質問した人は、そんなことは問題ではなく、おそらく質問したことすら忘れている程度の疑問なので、細かい違いは問われていない。

結局、そこなんだと思う。

私の友人は敬愛すべきオタクが多い。大変多い。そしてそのまま専門家になり仕事をしている人が大変多い。
専門職はある意味オタクと言えると思う。
医師は病気についてのオタクだと思うし、僧侶は仏教オタク。(もちろん、専門職でっても非オタクが存在するのも仕方ないし、それがある意味健全な業態かもしれない)

先日、小学校の校庭の木について、
「これは何の木?」という話になり、スマホをかざして検索(知らない方もまだ多いようですが、スマホから画像検索という便利な機能があるんですよ。カメラを使えば、これが何の木なのかAIが探してくれる)し、
「これは○○って木やって」
と、木の名前だけで、5人くらいの大人が「へぇ~。」と納得し話が終わった。

つまり、非オタクの人の興味はこれと同レベルであって、エヴァンゲリオンもガンダムもパトレーバーも、マジンガーZも、鉄人28号も、鉄腕アトムも全部まとめて「ロボットアニメ」という程度の認識だし、その程度の回答を求められてる。

「パトレイバーって何?」と聞かれたときに、「ロボットアニメだよ。」という短い返答を求めているし、その内容について興味もないから、話始めてもあまり意味がない。ここで、「パトレイバーはレイバーであって、重機なので、ガンダムと同列ではないです。」などとやり始めてしまっては、質問者は飽き飽きしてしまい興味をなくす。

まさしく、先日、京都鉄道博物館にゆうきまさみ先生が来場され、レイバーの実際のJRでの作業の様子や、デザインについてのトークショーに参戦し、帰宅後、子どもや両親に「レイバー凄かった!やっぱ重機は熱いな!」と興奮気味に話したところで、誰も興味はないのだ。(40才も過ぎて、一人で鉄道博物館へトークショー見に行くとは若かりし日には想像もできなかったけれど)

確かに、パトレイバー関係のイベント(平安神宮前のデッキアップイベントなど)は顔を出してはいるけれど、オタク特有の緻密で繊細な知識にくらべると全くもって、笊だし、興味がない人と同列レベルで、オタクと名乗るにはおこがまし過ぎる現実。
何ページの何がどうとか、アニメ版ではこうとか、最新のアニメ版では云々など何ひとつ語れやしない。

そういうものをマルっとトータルして、
「私はオタクではないですよ。」
と答えるのだけれど、友人は納得していないようだ。

強いていうなら、某ミュージカルには、人生で60回ほど足を運んだが、父に「100回くらい行ったか?」と聞かれ「いやいやいや、60回程度ですよ。そんなにいけてないです。」と返答したが、60回でも多いと言われる。しかし、細かいところの違いは何も知り尽くしてない。
今回の音楽はこの楽器の音の調整が少し大きめでしたね。とか、今回、この楽器の音少し変わりましたね。くらいしかわからん。回数行けば誰でもわかる範囲のことしか知り得ない。

オタクのみなさんの知識量はほんと、脱帽だし、何一つそこまできわめていないので、ほんと、オタクじゃないので、誤解しないでほしい。と思う今日この頃である。



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