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読書記録。『思考の穴』を読み始めてみて


「認知心理学で、世界をよくすることはできますか?」

アン・ウーキョン『イェール大学集中講義 思考の穴 わかっていても間違える 全人類のための思考法』


答えは「イエス」とのこと。


大学時代、認知心理学のテーマから卒論を書いた経験のある私としては、とても興味深い本。
まだ読み始めたばかりだけれど、このワクワクが止められず、投稿。


当時は、日常生活のさまざまな現象を説明できる行動心理学、認知心理学が面白くて仕方がなかった。なるほど、こういう理由、理論があってこんなエラーが起きるんだ、錯覚に陥るんだと、何もかもが新鮮で、目から鱗だった。

でも、それをどう応用するか?までは思考が及ばなかった。知ることで満足してしまっていた。(まさにこの本の最初のテーマである、知った気になってしまい、自分の知識を過信してしまう「流暢性効果」が生じていた。)


今は、この認知心理学の知識をどう日常生活に活かしていくかが、とても気になる。なんとか使えないものだろうか、と考える。
大人の学びってこういうことなのだ、とあらためて実感。

 「思考の不具合」は、私たちの脳が非常に込み入ったかたちで配線されているから起こるもので、納得できる理由がある場合がほとんどだ。
 論理的に考えているはずでも間違ってしまうのは、主に、認知能力が高度な進化を遂げてきたことが原因だ。そうした認知能力が発達したおかげで、私たち人間は種としてここまで生き延び、繁栄することができた。
 そのため、思考の不具合の解決策は、必ずしも手に入るとは限らない。それどころか、どんなタイプのバイアスも、取り除くのは恐ろしく難しい

アン・ウーキョン『イェール大学集中講義 思考の穴 わかっていても間違える 全人類のための思考法』



錯視は、網膜に映る2Dの世界を実際の3Dの世界として知覚するために起こる現象。人が無限の可能性を秘めた不確かな世界を突き進めるように、認知システムが適応してきた結果である、とのこと。

錯視が人に害を及ぼすことはないけれど、流暢性効果のような「過信」は、日常生活で深刻な問題を引き起こすかもしれない。



さて、認知心理学がそのような問題をどのように解決してくれるのか?
これから読み進めるのが楽しみ!

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