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最近感動したこと
母方の祖父からハンディーカメラのテープを貰った。
小さい頃はよく祖父のハンディーカメラで日常のお散歩から学芸会やら運動会やらを撮られた記憶がある。
そのテープを
「もういらんからやる」
と言われ貰った。
祖父はもう人生を終える方の終活を数年前から始めている。多分テープも断捨離の一つだったんだと思う。
私と母はそれをありがたく受け取り、後日中身の映像を確認してみた。
その中には小さい頃の私が遊んでいる映像ももちろん入っているのだが、次の映像で少し衝撃を受けた。
小学生の頃の従兄弟が遊んでいる映像だった。
実は私の従兄弟の1人は7年前位にお亡くなりになっていてもうこの世にはいない。
画面の中では従兄弟の彼がニコニコして遊んでおり
「お母さん大好き〜」
と声変わりする前の高い声で言っていた。
(ここでいうお母さんとは私にとって伯母さんの事)
母と私はその映像を無言で眺めた。
「これさー、伯母さんに映像渡した方がいいよ
もう今後彼の映像は増えないんだよ」
私は絶対伯母さんに観てもらうべきだと感じた。
母も
「そうだね、でもテープをDVDに焼いた方が見る時楽だから焼かなくちゃね」
と賛成してくれた。
その後テープをDVDに焼こうとしたカメラ屋さんで私の高校時代のクラスメイトが働いていたり、偶然寄ったホームセンターでテープをDVDに焼ける事を知ったりしてなんやかんやで無事にDVDがホームセンターで焼き上がった。
伯母さんに渡したのはちょうど祖母の3回忌で一族が集まったタイミング。
伯母さんはニコニコしながら
「ありがとね〜」
とそのDVDを受け取った。
気さくで気の強い彼女らしい笑顔だった。
翌日伯母さんから母に宛てて長文のLINEが来た。
内容はざっくりいうと
家に帰りDVDを観て号泣しました。
息子を亡くしてから自分は良い母ではなかったのではと思っていましたが、当時の息子の
「お母さん大好き〜」
で気持ちが救われました。DVDにわざわざ焼いて頂きありがとうございます。
そんな事が書かれていた。
私はこの映像を渡して良かったと思った。
なんとなく彼が自分のお母さんに伝えたかった事なのかもしれないと感じた。
私と私の母はその橋渡しをしたに過ぎないが、
伯母さんの心が少しでも軽くなったのであれば嬉しい。