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誰かに耳を傾けて

いつなんどきも、誰かに耳を傾けて生きていきたい。

この世界では常に誰かが誰かを呼んでいる。

悲しみが人に降るとき、人は特定のない誰かを呼ぶ。その時にこの世界の誰かが耳を傾けておかなければ、その声は人のいない空間にこだまする。こだまする、だけ。

時が経ってひと段落した後に手を差し伸べたって、それじゃあもう遅い。その人はもうずっと遠くの、誰の声も届かないところにいるだろう。手を差し伸べるべき時は悲しみの、孤独の只中にいる時だ。


この世界に生きる人たちの声はひとり残らず、誰かに拾われなければならない。

けど人類は数が多い。ひとりやふたりが頑張ったところですべての声は拾えない。だから、みんながそういうスタンスでいないとね。

常に意識しておけば、自ずと声は聴こえてくる。

今も誰かが、他でもない君のことを呼んでいるかもしれない。ひとりじゃ背負いきれない悲しみを背に引き連れて。

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