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女心と秋の空

「女心が分からない」男兄弟。男子校は中高大と10年間。そりゃ分からない。結婚出来たのが奇跡だ。
学生時代は、家族に姉がいたりして、女性とすっと抵抗なく話したりするヤツが羨ましかった。今でこそあまり抵抗がないが、10代の頃なんて顔真っ赤になってうわずっていた。けど、当時のコミュニケーションは電話が主。ほんと大変な時代に頑張っていたとは思う。高校でも大学でも、必死になって女の子と付き合っていた。

あれは大学時代、みんなでディスコへ行った帰り、クルマで送りに行ったら、ひとりのコがアパートの部屋の鍵が開けられないと言う。仕方なく、シェアハウスしていたおれんちに泊まる事になった…素敵な展開だ。
ところが、こともあろうか、酒の酔いもあり、疲れ切っていた俺は、彼女に自分のベッドを使って良いよ。と置き去りにして、居間のソファで爆睡してしまった。
彼女は、二度と口を聞いてくれなかった。

ゼミで人気の彼女。オレが気に行ったらしく、飲み会でツーショットに向こうからなってきた。一次会から次の店へ移動する際、「きゃあ、かわいいワンちゃん❤️」と繋がれた犬を見て可愛がりだした。「あ、犬好きなんだー。」何も考えていないオレはそのまま置き去りにして歩いてしまった。

日本で知り合ったフランス人の女性と香港で再会した。かなりうれしかったらしく、別れ際、オレをホテルまで送っていくと言う。彼女が既婚者と知っていたので、大丈夫とお断りして、1人で帰ってしまった。

おい、オレ。オレよ。どこまで女心を理解しないんだ。オンナ大好きなくせに。
でも、もはやこれはセンスだな。
そこが良いところなのかも知れないけど。ほんと「女心がわからない」奴はどーしようもない。

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