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新連載『狂楽の回旋曲(ろんど)』公開中だよ! 涼雨零音さん謹製、「読む遊園地」(体験型)

すべては『聞きちがい』から始まって。

本人には地獄絵図だけど、周囲は笑うしかないコメディがツボで。「オーケー、シリクサ」の混ぜるな危険なセンスといい、完璧です。読んじゃったし、笑っちゃったから、負けだなって。

毎月、欲しい本をメモしておいて、段ボール箱で買って届けてもらい、通勤時間で読み切るのが楽しみでした。学びたいことたくさんあるし、スキルも磨きたかったし。病を得て、読書力にダメージを受けました。正確に速くマルチタスクを行うのも、ほぼ無理ですね。シングルタスクなら、やれる。

読みたい本、ことに小説は読めなくなりました。悲しいし、苦手意識もあります。

でも、涼雨さんの作品は不思議で、魅力的な登場人物も、素敵なエピソードも扱わないのに、(褒めてるのだけど、全員どうかしてる)、読めば分かるように書いてある。著者が意図した「仕掛け」を楽しむことが出来ます。活字で作った、遊園地みたいなイメージ。

「オレはオレなのか」に付随する問題を、様々なアプローチで執筆されていますが、最新作はミステリ読むかのように、謎の扱いが抜群に面白いです。1話進むと、それまでの話の見え方が変わることの繰り返し。理解したことが、微妙に改訂されることが、何に繋がるのかワクワクします。

この作品も、「あらすじ」や「意味」よりも、体験することで面白さを味わえる作品かな? と、勝手に受け止めています。

今なら連載の更新を楽しみに出来るよ!

気に入ったら、過去作も読むことをお勧めします。不条理や自分とは何かを扱った作家はいるけど、たぶん誰にも似てないので。正確には、豊富な読書量からふんだんに栄養を貰っているけど、涼雨さんの血肉になっていて、ルーツが分からない。

ご本人は生き方がテロって仰るけど、文芸で戦うテロリストなら、歓迎します。

👆ヘッダーはぴこたんたさんからお借りしました。

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