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知識不足

父がテーブルの上にあった饅頭を食べていいか尋ねてきた。

僕は饅頭が好きなわけでもないし、食べたい気分ではないし、食べたい気分になるような時は来なさそうだからあげるつもりになったが、そのまんまあげるのは嫌だった。何か面白いことしたらいいよと条件を出した。

父は棚からぼたもちと言って、食べ始めた。

僕は面白くなかった。笑えんかった。

でも、何か面白い伏線とかがあるのかもと思った。
自分の知識が不足していて面白くないのだと。
知識不足の自分を責めた。

そこで、以下の二つのことを調べた。

1、ぼた餅とは
2、棚からぼたもちということわざの意味

結果からすると、ぼた餅とはおはぎに似たやつだ。詳しくは自分で調べて欲しい。すまない

ことわざは思いがけない幸運に恵まれるみたいな感じだ。ことわざの意味は知っていたが念の為調べた。知らなかったわけではないぞ。言っとく。

なるほど、父からすれば偶然あった饅頭は幸運だったということか。

へぇー。つまんな。

面白いことを言ってもらったのに、本人の気持ちを伝えられてもな。

質問と答えがあっていない。

てっきり、饅頭怖いの話をアレンジして面白く話してくれるのではないかと期待していた。

その事を父にも言った。

饅頭怖い?怖いの?

こう返してきた。

話の伝わらないやつだ。

饅頭怖いについて、落語であることやその中身などを細かく説明した。

父は饅頭怖いを知らなかった。

引いた。有名だと思ってた。
実際有名なのかは他の誰にも聞いていないので分からない。皆さんは知ってる??

饅頭怖いを知らないことに衝撃を受けた自分は母に聞いた。

饅頭怖い知ってる?

知らない。うるさい。

えーーーーー

知らないらしい。やば

ん?

うるさい?

えーーーーーーー

みなさんにも気をつけてもらいたい。

質問をすると相手はうるさいと感じてしまうということを。


僕の知識が不足していると感じていたが、実際は違うのではないか。

僕はぼた餅を白い餅と予想していたから実物を調べた時は驚いた。この点は知識が不足していたと思う。

しかし、親は饅頭怖いを知らなかった。

知識不足なのは親だというふうに考えることとする。

くっそ。自分を責める必要はなかった。

学んだ。

あ?親は自分を学ばすために一連の流れをやったのか?

いや、ちがうな。

だってただの知識不足だもん。

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