見出し画像

【電子書籍の作成】Sigil(シジル)の新バージョンには「ブックビュー」(WYSIWYGエディター)が無い


本記事の概要

家ではWindowsでSigilを使っている。
ノートPCだが、デカいわ重いわ、何と言ってもバッテリーが持たない(随分昔のものなのでバッテリーが劣化している)。
よって外で使うにはmacOS(MacBook Air)となる為、macOSにもSigilをインストールする事に。
その際に気づいた点を記する。

「EPUB」とは

EPUB」は電子書籍のファイル形式の一つです。
他のファイル形式もありますが、現在、電子書籍の作成は、基本EPUB形式で作成します。

「Sigil(シジル)」とは

Sigil(シジル)は、EPUB形式のファイルを作成する、エディタツールの一つです。
EPUBファイル作成において、Sigilは世界で最も使われています。

macOSにもSigilをインストールする

https://sigil-ebook.com

Sigil公式サイト( https://sigil-ebook.com)にアクセスする。

Sigil → Download とクリックでダウンロードページへ。

同じmacOSでも
Intelチップの場合は(Intel) 、Appleシリコンの場合は(Arm64) を選択。
ちなみに、このページにはWindowsとmacOS用だが、どっかにLinux用のも合ったはず

Intelチップなのでx86_64

執筆時点では Sigil.app-2.1.0-Mac-x86_64.txz がダウンロードされます。

ダブルクリックで解凍 → 「アプリケーション」フォルダに移動。

これでインストールは出来るが「App Store」のからのものでは無い為、そのままダブルクリックしても『このアプリケーションにマルウェアが含まれていないことを検証できません。』と出てしまう。

よって、初回は「 右クリック → 開く 」をして、このダイアログから開く
これで、2回目以降は直接ダブルクリックからでも開けるようになります。

Sigilバージョン2.1.0の画面。
何かメニューアイコンがとってもパステルな感じですね〜🎨

何はともあれ、無事インストールは完了した。

「ブックビュー」が無い

が、しかし、とんでもない仕様変更に気づく

何 と「ブックビュー」が 無 い

そう、新しいバージョンでは「ブックビュー」が無くなり『プレビュー』機能になってしまったのです。
旧バージョン:コードビューか「ブックビュー」で編集し「ブックビュー」で確認
新バージョン:コードビューで編集し『プレビュー』で確認
となる。

コードビューは、直接HTMLで編集する形式。
ブックビューは、所謂WYSIWYGエディターで、これはnoteの記事作成画面を見ればイメージしやすいです。

noteでは普通にテキストを打ち込み、選択からメニューで太字や見出しに出来たりしますよね。
また画像もそのまま挿入出来る。投稿時の見たままなのでプレビューも兼ねています。

この「WYSIWYGエディター」が無くなり、直接HTMLコードでの編集のみとなっているのです。
そして、プレビューはプレビューなので、単に見た目の確認しか出来ません。

馬 鹿 じ ゃ ね ぇ ー の❓

って、感じです。
何で無くすんだよって感じです。

基本、ブックビュー(WYSIWYGエディター)で書いていき、コードビュー(HTML編集)は細かい調整でしょ。
これじゃコンテンツをHTMLで書けと言っているようなものじゃないですか。

有り得ん。やってられん。

旧バージョンをインストールする

https://sigil-ebook.com/sigil/tips/

公式サイトの「Tips and Troubleshooting」を見てみる。

ざっくり言うと
色々話し合った結果「ブックビュー」は不要となり、代わりに『プレビュー』で確認させる事に。でも「ブックビュー」が必要な人も居るので、それが付いている最後のバージョン「Sigil 0.9.14」のリンクも載せておきますね。
との事。

いやいや、必要に決まってんだろと。

「Sigil 0.9.14」のページに行き

ダウンロードします

dmgファイルだが、インストールの仕方は基本同じ。

ただし「アプリケーション」フォルダに既に「Sigil.app」の名前はあるので、先ほどの新バージョンのものは Sigil.app → Sigil_.app とリネーム。
まあ、削除しても良いのだが折角なので残しておく。

右が旧バージョン。
丁度、新旧アイコンの色が違うので、見分けが付きやすい。

●注意点

にも、各バージョンのアーカイブがありますが、かなり古いです。
最新でもバージョン「0.7.4」で2013年にリリースされたもの。
「ブックビュー」自体はあるのですが、EPUB2のみ対応であり、現在のEPUB3には対応してないので注意です。

「ブックビュー」の奪還

Sigilバージョン0.9.14の画面。

正義の味方「ブックビュー」✒️
これよこれ。これが欲しかた。

あいうえお と打ち

うえ を太文字にする

コードビューで確認。

忘れていけないのがこの設定。EPUB2から。

現在の標準である「EPUB3」にします。

●注意点
ただし、この「Sigil 0.9.14」ですが2019年にリリースされたものです。
それもあり『macOS Sonoma 14.3』では動作が不安定です。

一度、最小化したら戻らない(「Dock」にはアクティブ状態で表示されているが、アイコンをクリックしても表示されない) など
※ 「Sigil 2.1.0」の方は問題なく動作する

【辛島信芳の著書】
IT技術などに興味のある方は、是非ご覧になってください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?