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「Fate/stay night [Heaven’s Feel]」Ⅲ.spring song」雑感

8月15日、3月からの延期を経て「Fate/stay night [Heaven’s Feel]」Ⅲ.spring song」が公開されました。なんとか初日に観ることができたので、感想を書きなぐっていこうと思います。
ネタバレしかないので未視聴の方はご注意ください。
我ながらセイバーへの愛が重たい…

Fateと私

本題の前に、私が初めて型月作品に触れたのは中学1年の頃でした。「空の境界」全7章が劇場化されるという情報を見て、「つまりそれほどおもしろい作品なのか」と興味をそそられ、原作を購入。結論、ハマった
そこから友人に「Fate/stay night」をオススメされ、これにも見事にハマりました。PC版、レアルタ・ヌア、DEEN版アニメ、ufotable版劇場&アニメ、hollowなど次から次へと手を伸ばし、かれこれ10年近く。

今も昔も一番好きなキャラクターはセイバーです。
そんな自分にとって、HF劇場アニメ化は地獄の幕開けでしかなく。3章は地獄そのものでした。

以下から感想です。


3章全体について

・よくまとめたなあ
・戦闘シーンめっちゃえぐい

この2点に尽きます。

Fate/stay nightの中でも最長のルートであるHeaven's Feel。
2章を終えたところまでの展開を見て、どう考えても尺が足りないと思っていました。この後の怒涛の展開はどう考えても2時間に収まらないぞ、と。
結果、ものすごく上手に、それでいて丁寧にまとめきっていました。

原作は心情描写や台詞がかなり長く、プレイしていて心が折れそうになるのは一度や二度ではありません。それをざくっと大胆にカットし、必要な要素だけを拾い上げて繋げる。
それでいて、各キャラクターの重要な台詞はそのまま残しているので、一言一言に重みが感じられました。
キャラクターと原作への愛の深さが伝わる編集、お見事でした。

戦闘シーンについて。
1章ではランサー×アサシン戦、2章ではセイバー×バーサーカー戦とこれまでも非常にクオリティの高い作画・演出で迫力ある戦闘を見せていただきましたが、3章はそれを遥かに超えてきました。
セイバー×ライダー戦の迫力といったら、もう、激アツどころの騒ぎではない!!

「全力でやったら2分は拮抗できます」と宣言し、それを実行するライダーがとにかくかっこいい。
魔眼全開でセイバーを石化するのも、巧みに鎖を張り巡らせるのも、お前見せ場ってものをよく分かってるな!!!と言いたくなるくらいの全力っぷり。
しかし足をまっすぐにして垂直に跳ぶ姿には、少しくすっとなってしまった…
あれはああいうものなんですかね…?空気抵抗的な…

そして満を持しての士郎参入。ロー・アイアス(4枚だった!)出てきたときの感動といったら。からのベルレフォーンのコンボ。
いやもう泣いちゃうよこんなの。心が悲鳴を上げるよ。次に待つ展開がつらすぎて。

もうこの時は「かっけーーーーー!!!!!!!」と「いやだいやだいやだいやだいやだいやだ」が交互に胸に迫ってきてぶっ壊れるかと思いました。 

気を取り直して各キャラクターごとの感想書いていきます。


士郎について

とりあえず主人公から。いやあバーサーカー戦最高でした。
ユニクロの左腕をびりっと割いたところは、闘うぞ!!という決意が見えて良かった。
バーサーカーへの思いとか士郎への心配とかで揺らいでるイリヤの頭をぽんってするのまじお兄ちゃん。「兄貴は妹を守るもんなんだ」ここの士イリは血反吐出るかと思った。
やっぱりゲームで台詞も展開も知っていても、実際動いている絵に声がつくとそれだけで殺傷力100000倍くらいUPするんだよいっそ殺して。

BGMがbelieveアレンジからエミヤに繋がった時は、胸が震えました。
「てめえの方こそついてきやがれ!」で、ばん!と青空に飛び出て、アーチャーの背中を追い越したのは、またひとつ壁を突き抜けた感があってめちゃくちゃ気持ち良かったですね。
どこまでも青く、爽やかな空が印象的で。
でも心象風景だと思ってたので、本当に空から降ってきたのはびっくりした。

士郎の描写で少し物足りなかったのは、ここで初めてアーチャーの腕を使ってから徐々にズレていく様子があまり伝わってこなかったこと。
そのせいか、終盤のシーンで身体から刃が生えてきたり、ライダーやイリヤの名前を思い出せなかったことが、唐突に壊れたように感じられました。
時間の感覚や自己意識が徐々に、徐々に狂っていく姿はゲームをプレイしていてとても痛々しかったし、苦しかったところでもある。
ゲームから映画で視点が一人称から三人称に切り替わってしまうので仕方ないとはいえ、もうちょっと深く突っ込んでほしかったかな、という印象。

あと投影がどれも結構すんなり成功していて、いやお前もっと苦しめよとドSの心になってしまった…

遠坂のペンダントを見てアーチャーの顔になるシーンには1億点をあげたい。


桜について

実は桜のことがそんなに好きではない。
遠坂姉妹のくくりで見ると最高の姉妹だと思うし、HFルートは士郎にとってもイリヤにとっても、ついでに言峰にとっても意味のあるルートだと思うけど、桜単体を好きだと思ったことは、ほとんどない。

Fateという作品の中で圧倒的に「かわいそうな子」なんですよね、桜は。
劇中で本人も言っていたけれど、11年。その間、いつかヒーローが迎えに来る日を夢見て過ごしていた。桜が何か悪いことをしたわけではなく、ただ本当に、環境が悪かっただけ。
だから、嫌いにはなれない。けれど、好きにもなれない。

しかし、「桜のことを好きではない自分」を思わず忘れてしまうほど、下屋さんの演技がものすごかった

何がどうすごいかは上手く表現できないけれど、血が通っている演技とでも言うのか、そこにはただ悩んで苦しんでどうしようもなくなって世界を呪う少女がいて、姉を想い、一人の少年を慕う小さくか弱い少女がいて、それがすべてだった。

特に印象に残ったのは、おじいさま殺した後の「どうしよう…」という迷子の子供みたいな言葉と、凛への悲痛な叫び。

今まで自分を蹂躙してきたすべてがいなくなって、誰にも負けない強い力を手にしたのに、そこからどこにも行けない。そんな途方に暮れた一言は、絶望すら感じさせて。

凛への叫びも11年の気持ちが詰まっていて、聞いているだけで悲しみが移ってくるような痛々しさ。
あれだけ姉への憎しみを言葉にしておきながら、いざ自分の手で姉に危害を加えると、途端にうろたえてしまう。
どうしたって悪役になりきれないところが哀れで、どこまでも「人間」って感じがしました。

最後にセクハラ発言かますと、黒桜の後ろ姿はお尻の影がはっきりしていてえっちでした。


ライダーについて

戦闘については上で触れたのでここでは割愛。
序盤で桜に向かって小さく両手を広げながら「そこには何もありません。ただ暗くて独りになるだけ」と語りかけ、士郎に「桜を怪物にしたくない」と零す言葉の重みといったら。
いずれ姉たちを飲み込んで怪物となってしまうライダーだからこそ言える台詞なんだよなあ。

「桜は触媒もなくライダーを召喚した」ということは二人の「在り方が似ている」ことの表れであり、桜もいずれ怪物になるということ。

それが分かっていてなお、分かっているからこそ、ライダーは桜を引き戻そうとした。
桜への愛が伝わってくる場面でした。


言峰綺礼について

洗礼詠唱カットなし!
妻子のことにもばっちり触れる!
心臓握りつぶされた後の死力ステゴロ!

まさか神父についてここまで丁寧に描いてくれるとは……

感謝を捧げると共に、「これ終わった瞬間に”特報!Fate/hollow ataraxia劇場アニメ化決定!"って出るやつでは…!?」とそわそわしました。出なかった。
いやでも期待していいと思うんですよね。アベンジャーについても詳しく説明していたし、カレンそっくりのビジュアルの妻も描写されていたし。
アベンジャーの説明の時に冬木の人々や街並みが映っていたのは、それってつまりそういうことでしょう?

ところで対アサシン戦について、ゲームでは教会の外で戦っていませんでしたっけ。
たしか森の中を超速で走りながら投擲合戦→綺礼が追い詰められて教会の廃墟にたどりつくという流れだった、ような。
最後まで教会の中では戦っていないはず。というかアサシンはアサシンなんだから森の中の方が利点を活かせるはずなんですよね。
そこまで違和感はなかったものの、ちょっと謎でした。

でも教会の屋根の上、十字架を前にした「キリエ・エレイソン」はばっちりハマってました!神父まじ神父!


凛について

我らがヒーロー遠坂凛!!!!かっこいい!!!!よっ姉貴!!!!!

HF3章の中だけでも結構伏線とその回収があったと思っています。
冒頭のイリヤの「お姉ちゃんってどんな気持ち?」がラストの凛とイリヤの行動に紐付いていたりとか、桜が衛宮邸に影を飛ばしたときの「姉さんは私のヒーロー」発言をやはりラストで体現したりとか。

とにかく遠坂凛は桜の姉でありヒーローであり、最高に格好いい存在なんですよね。

負の感情に支配されたどこまでも弱い妹を、強く冷静な姉が助ける。遠坂凛まじヒーロー。
そんなヒーローの弱みが、救うべき妹というのもまたぐっときます。
ポーカーの回想シーン、あれなんなのまじで……ワンペアで顔を明るくする桜と、もとからフルハウス揃えた凛、2人の人生を象徴しすぎていて、よくもあんなシーン考えついたな!?という感じ……
遠坂凛は絶対にあのカードを出せない。桜を傷つけることが、姉でありヒーローである凛にできるわけがない。

──あ、ダメだこれ。

宝石剣を振り回し、影相手に無双し、勝機を見出して桜に飛びかかる。そこまでものすごく順調にことが進むんですよね。
そのスピード感が、ぶつっと途絶える。
世界のために桜を殺す、ずっとそう主張し続けてきた遠坂凛の理性が、そんなこと到底無理なのだと、自分の本音にとうとう気付いてしまう。

凛をヒーローにするのも、人間性が表れるのも、どちらも桜が原因だと思うと、もうたまらんですね。
一生仲良くしていてほしい。

と願っていたら、エンド後に2人並んで歩く姿が見られて最高に最高でした。


イリヤについて

HFトゥルーエンドはイリヤルート!!!!と声を大にして叫びたい。

凛のところで前述しましたが、冒頭の「お姉ちゃんってどんな感じ?」という台詞でラストの予想がついて、あーーこれは泣くだろうなーーーという予感が満載でした。

いやもうね、とにかくすべてが可愛い。可愛すぎる。
迎えに来た士郎の手を取ろうと恐る恐る手を飛ばすところとか、士郎に頭ぽんってされるところとか、逆に士郎の頭撫でるためにかがませるところとか、照れたように笑う顔とか、何から何まですべてが可愛い。

自分から桜についていく覚悟を決めながら、つい窓に近づいてしまうところすら可愛い。
凛が救いに来てくれるのを夢見てた桜と同じで、イリヤもずっと迎えを待っていたんですよね。切嗣が一向に迎えに来ないことがフラッシュバックして、窓の外が一瞬雪景色になるところは、なんとも言えない寂しさが伺えます。
そしてその寂しさを!!!窓をぶち破ることでぶち壊す衛宮士郎!!!!お前最高だよよくやった!!!(投げたのは神父だけど)

大空洞への出発を見送るシーンも可愛い。
イリヤは士郎に触れたがることが多いんですが、甘えている姿が多くて。一転、士郎の頭をよしよし撫でるイリヤ、完全にお姉ちゃんの風格である。
この時にはきっともう覚悟を決めていたのかな、と思うと、未来の話をするのが切ない。とても切ない。

そして最後ですよ。
展開も台詞も知っていたのに、それでも衝撃がすごかった。
ぼろぼろになった士郎の前に、小さい身体に似合わないヒールで現れて、

「わたしはお姉ちゃんだもん。なら、弟を守らなくっちゃ」

じゃないよ!!!!!やめてよ!!!!!泣いちゃうよ!!!!!!
この時のイリヤは、必死に止めようとする士郎とは正反対に、どこまでも穏やかで。
「ねえ士郎。生きたい?」なんて優しく聞いたりして。
士郎は最初は答えられないんだけど、何回聞かれた後に

「生きて…いたい…!!」

ってやっと本音を言えて。イリヤはまた優しく笑って。

HFルートで士郎は桜を守るためにロボットから人間になった、というのはよく言われることですが、自分の「人間としての願い」を言えたのは、イリヤの前が初めてなんですよね。
お姉ちゃんの前でやっと自分のわがままを言うことができたわけです。
この姉弟はもう、本当にお互い不器用なんだから……

魔法が発動してからやっとイリヤの名前を思い出して、声を枯らして呼び続ける士郎の叫びが痛々しい。
一方で大聖杯の中に消えていくイリヤは、正装も脱げて一人の「イリヤスフィール」という女の子の姿になって。聖杯の中に存在する母へ駆け寄って……その後ろ姿に涙が止まらなかった。
イリヤが孤独のまま終わらなくて、本当に良かった。


セイバーについて

もう一週間前くらいから嫌で嫌でたまらなくて、前日なんて吐きそうで、それでも、見届けないとという使命感だけで劇場に足を運びました。

「シロ、ウ……」

あんなに恐れていたシーンは、いやに呆気なくて。
戦闘シーンの勢いそのままに、突然やってきました。

オルタではなくセイバーの声だった。
バーサーカーが士郎に倒されたとき一瞬もとの姿に戻ったことを考えると、セイバーも最後に黒化が解けたと考えるのが自然です。
バーサーカーのように表情は映らず。ただ、声だけで、もとのセイバーであることが伝わった。
その声の、なんと優しく、なんと切ない響きか。

対する士郎は「ありがとう。お前に何度も助けられた」と呟きますが、あまりの軽さに一瞬呆けてしまいました。
え、お前それで終わり?

確かに原作の台詞を踏襲しているものの、それは長い独白が前にあったから重みを増したわけで。
セイバーに斬りかかる前、「桜を救うのにお前は邪魔だ」という台詞の勢いが強すぎて、すごく空虚な言葉に聞こえてしまった。

いや、分かる、分かるよ。それほどまでに「桜を守る」って覚悟が強かったんだよね、うん。

でも、
「セイバーっていうヤツが好きだったって事だけは、ずっとずっと覚えてる」
って言ってたのにな、士郎……(※セイバールートの話です)

私にとってセイバーは最高の相棒で、Fateで一番最初に好きになった女の子で。
意見が合わなくて、何度も喧嘩して。「この頑固者!」とキレそうになったこともある。
それでも認め合って、一緒に戦って、誰よりも大切な存在になった。

それをこの手で殺すという決断が、どれほど悔しくて、苦しくて、悲しかったことか。

そんな時ほどゲームの選択肢は単純で、
①腕(=剣)を振り下ろす
②セイバーを助ける
たったのこれだけ。

たったこれだけの選択で、傷ついてほしくないと願った女の子を、幸せになってほしいと願った女の子のことを、殺さなくてはならない。

もちろん「助ける」を選びました。
士郎は無惨に死にました。

ロードを繰り返して、前の分岐に戻って、何度も何度も「助ける」を選びました。
士郎は他愛なく死にました。

何度目かのタイガー道場で、大河に言われました。

「このルートでは、セイバーちゃんが生き残る道はありません!」(意訳)

その時の絶望といったら、世界を呪って自分が聖杯になってやろうかと思うほどで。
ああ、本当に無理なんだと、諦めるしかないのだと思いながらも、やはり①は選べなくて。
一ヶ月くらいゲームをプレイしないで現実逃避したりして。
逃げ続けるのも嫌で、どうしようもなくなって、再び手に取って、震える手で、その選択を、選んで。

士郎は。

思い出があった。
ちゃんと、今でも生きている温かさがあった。
忘れようのない、彼女の体温がすぐ近くにあってくれた。
その記憶ごと彼女を殺めた。
自分の記憶を抉り、手の届かないところに投げ捨てた。
もう、二度と蘇ることはない。
二度と、彼女を思い出す事はない。
―――そんな事は、絶対に許されない。
俺はこの道を選んだ。
桜を助けるために他人を殺した。
親しい人を、最期まで俺を守ってくれた少女を、この手で殺めた。
後悔も懺悔も許されない。
……誰かの味方をするという事。
ただ一つ愛する者の為、大切なものを奪い続ける。
その先に。
喪ったものに見合うだけの輝きなど在りはしない。

「――でも、セイバー」

喪ったものに見合う幸せを、俺は一生涯求め続ける。
ツケは溜まっていく一方で、いつか動けなくなるのは目に見えている。
それでも――みっともなく、滑稽で無価値なまま、奪い続けた責任を果たしてみせる。
幸福が何処にあるのかは判らない。
ただ、終わりが見えなくても諦める事だけはしないと誓う。

「――ありがとう。おまえに、何度も助けられた」

原作をプレイしていない人は、「セイバーが死んだ」ということは分かっても、「この手でセイバーを殺した」という意識は薄いと思うのです。
士郎に、こんなにも重く苦しい覚悟があったことを、すべての人に知ってほしい。

話は戻って、最後にセイバーが呼んだ「士郎」という名前について、零れ話を。
カットされたHFのシーンのひとつに、なんてことはない日常の中の、士郎とライダーの会話がありました。時系列はセイバーが泥に呑まれた後なので、2章の辺りかと思います。

うろ覚えで恐縮ですが、士郎が衛宮邸に帰宅した際に、「士郎」と後ろから声をかけられて、大きく反応して振り向くんですね。
声の主はライダーでしたが、思いがけない士郎の反応に面食らいます。
士郎が言うには、「同じサーヴァントだからかな。ライダーの”士郎”って呼び方がセイバーと似ていて、間違った」(意訳)とのこと。
そしてライダーはその後、少しイントネーションを変えて士郎を呼ぶことになります。

士郎がセイバーを失った喪失感や、帰ってくるのではという希望を抱えていることが透けて見える、なんとも切ないシーンです。
これを踏まえてセイバーの最後の呼びかけを聞くと、紛うことなき「本物」がそこにいて、帰ってきてくれたのだという喜びと、同時に自分の手で再び喪ってしまった悲しみが、同時に襲い掛かってきます。

NewType4月号にHFキャストのインタビューが掲載されており、セイバー役の川澄さんが以下のように語っています。

私にとってはセイバーがオルタになってしまったことがつらかったです。収録の後に奈須きのこさんとお会いしたときに、私が「(オルタは)つらい」とお伝えしたんです。そうしたら「それは川澄さん以外はもてない感情だから、原作者としてはうれしい」と言ってくださったんです。奈須さんは「物語」として作品を見ているから、「オルタになることがつらいという視点をもったことがなかった。その感情をもってくれてありがとう」と。

セイバーがオルタになってしまったことがつらい。
共感しかない。
他ならぬ川澄さんがそう思ってくださることが、救いでした。

一方、そんな川澄さんに「うれしい」と返すきのこ、パスみしか感じない…

「あなたがいた森」を聴きながら、今日もセイバーを想います。

その他

キャラクター以外で気になったことなどをつらつらと。

・橙子さん!あなた橙子さんでしょう!?
僕らの橙子さんがそこにいた。
後ろ姿であれ?と思って、その後凛・桜が見つけた人形で完全に理解した。
イリヤが第三魔法を行使して救った士郎の魂を、スーパー人形師の橙子さんがつくった人形に入れ込んだのだと。
だからこそ士郎が当たり前のように存在していたし、左腕も褐色ではなかった。
橙子さんさすがすぎる。空の境界がまた観たくなった。
士郎を救うために遠坂姉妹が世界を探し回る描写がとても良かったです。

・hollowアニメ化待ったなし
友人と話していて、アベンジャーの話をしているイリヤの背景が月で、場所が階段の上ってつまりそれはもう「スパイラル・ラダー」じゃない!?と言われて天才か!?となりました。

・最後の大団円に間桐慎二だけいなくて寂しい
喪ったものも大きい、そういうことだ。

・はじまりの御三家深掘りありがとうございます
ユスティーツァさんぺしゃんこになっていて痛そうだった…
それに対してマキリがちょっと引いていたり、宣言が一拍遅れる辺り、慎二の血筋だなあと感じられてほっこりしました。
逆に眉をぴくりとも動かさない遠坂、まじ遠坂。

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最後に、こんなにも素敵で完成された作品をつくっていただいた関係者の皆様に、深く深く感謝を申し上げます。
作画、音楽、演出、声、どれを取っても一級品の素晴らしいものでした。
Fateという作品の一つの節目を、この目で見られたことがとても嬉しいです。

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8/22の舞台挨拶LVチケが取れたので、その後にまた追記するかもしれません。
長々とオタク語りにお付き合いいただきありがとうございました。

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