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東京砂漠で落ちてできた公募原稿の山に埋もれて朽ち果てそう https://booklog.jp/users/morikara ←ブクログ

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未映子がすごいのよ

『夏物語』を読み終えた。 もうすっかり骨抜き。 最近だと乗代先生とか宇佐美りんさんの文字列を見るたびきゅんとして、廊下の窓から好きな先輩を見つけてきゅんとするあれみたいに骨までドキドキしてってくらいに未映子先生がまた大好きになったわけです。 感想はブクログに書こうとしているんだけれど、気づくと暴走して好き好き好き好き言ってるだけになってしまうので、今ちょっと俺たち距離を置こうって言った。お互い冷静になろうって。まあ興奮して手が付けられなくなってるのはわたしだけなんだが。 私

    • リバーシブル

      * 今、目の前に人間が転がっている。  確認できるだけで三体ほどある。  確実に死んでいるとは言い切れないが、皆一様に動かない。  ゆっくりとした動作で、だが決して不自然でないように首を左右に動かし周囲をみる。身体がまるで油の切れ掛かった螺子のように強張っている。  誰一人僕を見ていないし、そもそも人影もない。車も走っておらず、通りに面する全ての店がピシャリとシャッターを下ろしている。ここから見える明かりは頭上を照らす街灯と、四百メートルほど先にあるコンビニのうっすらとした

      • 羊文学賞だってよ

        しばらくネット小説から離れている間に、monogatary.comという投稿サイトが出来ていたのですね。知らなかった… インディーズ時代から大好きな羊文学ちゃん。 羊文学×小説と聞いてガタッとならないわけがなく、モノガタリーさんのお題小説で羊文学のNEWアルバムの中から「おまじない」という楽曲を聴いて連想する純な文学を募集中と知り、さっそくふたつ一心不乱に書きたかったものを白目剥いて書きました。 お題「【羊文学賞】おまじない」で書いた「あのね」https://monog

        • なのに、つい書いていると自信がなくなって外に評価を求めてしまうんや〜〜

        未映子がすごいのよ

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          そして、いつも思う。わたしのような自己肯定感の低い人間はSNSをやめたらええんやって。あとネット小説のコンクールなんかに出さなきゃいい。ちゃんと出版社の公募のコンクールにしぼって集中して取り組めば良い。評価は人からもらうものじゃない。それが良かったら勝手に後からついてくるものだ。

          そして、いつも思う。わたしのような自己肯定感の低い人間はSNSをやめたらええんやって。あとネット小説のコンクールなんかに出さなきゃいい。ちゃんと出版社の公募のコンクールにしぼって集中して取り組めば良い。評価は人からもらうものじゃない。それが良かったら勝手に後からついてくるものだ。

          素直な苦しい胸の内をどこに吐き出せば…と思い至ったのがここしかなかった。Twitterには書きづらい…。みんなの上手さもみんなのしている努力も遠く眩しいものに見えて、なかなかに落ち込んでいるけど打破するきっかけが掴めない。ごくごく読んでガツガツ書くしかないと分かっているけど…

          素直な苦しい胸の内をどこに吐き出せば…と思い至ったのがここしかなかった。Twitterには書きづらい…。みんなの上手さもみんなのしている努力も遠く眩しいものに見えて、なかなかに落ち込んでいるけど打破するきっかけが掴めない。ごくごく読んでガツガツ書くしかないと分かっているけど…

          書けないで迎えた週末は割り切って家族と過ごすのも困難なほど、自分の情けなさと筆の未熟さに辟易してしまって、ことあるごとにン゛ーッ!となってしまう。ていうか本当に下手だ。書いてる時にはよく良いものを書いていると思い込んで書けていたものだな、と引いちゃってる。超賢者タイム状態…

          書けないで迎えた週末は割り切って家族と過ごすのも困難なほど、自分の情けなさと筆の未熟さに辟易してしまって、ことあるごとにン゛ーッ!となってしまう。ていうか本当に下手だ。書いてる時にはよく良いものを書いていると思い込んで書けていたものだな、と引いちゃってる。超賢者タイム状態…

          ハロー、ハロー。こちらはまだ夜明け前。

          とうとうあけちゃったんだな、世界。あけおめ。昨年は色んなことが起こって、不随意に、僅かな隙に、炙られ続けているような痛みと煩わしさと緩やかな絶望とで、何もかもが楽しくなくなった。どうしてくれるんだ、世界。どうしてくれるんだ、わたしの弱いメンタルめ。そんな幕開けである。 混沌とした世紀末感や聞き慣れた芸能人の自死のニュースのせいか、とうとうすっかり小説を書く気がなくなった。現実の濃さにわたしの未熟な筆はぽきりと折れて、もうくっつかなくなってしまった。 書く気どころか読む気も

          ハロー、ハロー。こちらはまだ夜明け前。

          赤面がすぎてカッとなったので、5枚順守で仕上げた原稿に少し加筆してアップしました。そうしていつも分かることは、頑張って5枚に仕上げたもののほうが出来はいいなということです(なら加筆すんなよ

          赤面がすぎてカッとなったので、5枚順守で仕上げた原稿に少し加筆してアップしました。そうしていつも分かることは、頑張って5枚に仕上げたもののほうが出来はいいなということです(なら加筆すんなよ

          投稿した『今はもう、あちらがわの夜』は公募ガイドのTO-BE小説公募に応募して落選したものですが、お題は「彼岸」でした。察してください。わたしは今これを赤面しながら書いています///

          投稿した『今はもう、あちらがわの夜』は公募ガイドのTO-BE小説公募に応募して落選したものですが、お題は「彼岸」でした。察してください。わたしは今これを赤面しながら書いています///

          『迎え火』という掌編は、素直な人を見て湧く苛立ちも、弱さを責め立てたくなる衝動も、かなしんでいるからこそのもの、という単純なものを書きたかったはずだが……2000字厳守の壁は高いぜえ……つーかまた落ちたぜーほっほー

          『迎え火』という掌編は、素直な人を見て湧く苛立ちも、弱さを責め立てたくなる衝動も、かなしんでいるからこそのもの、という単純なものを書きたかったはずだが……2000字厳守の壁は高いぜえ……つーかまた落ちたぜーほっほー

          迎え火

           かなこは怒っていた。 今年もまた盆がやって来て、集落のように小さな町がざわついているせいだ。みな同じような会話を何度も繰り返している。迎え火はいつ炊くか、誰が火をつけるか、まあそれはおじいちゃんよね、夕食は何を揚げようか――。 家の前の通りで燃した藁の燃える火を頼りに来て、死者は僅かな間こちら側に滞在するらしい。馬鹿じゃないのと思ってかなこはまた家族の顔を見た。 誰も信じてなんかいない、本当には。 腹の底で虫が這うような気色悪さがある。 必死に茄子や胡瓜に割り箸を刺して

          迎え火

          ぼくたちがあの魚を欲しがったのは【後篇】

          【後篇】  双葉から連絡があったのは昨日の深夜だった。流れで交換した番号がこんなにすぐに携帯電話に表示されることになるとは思わず、ぼくはまたしても動揺した。 双葉は「これから会いたいから行ってもいいですか」と言った。土曜も朝から運送会社での事務の仕事が入っていたし、突然のことで動揺し、電話を出た瞬間はそれがどんな要件であっても断ろうと思っていた。 「渡したいものもあるんだけど」と双葉は引かずに続けた。普段クレーム対応や注文受付などで受ける電話が多いせいか声には敏感になる

          ぼくたちがあの魚を欲しがったのは【後篇】

          久しぶりにちいさいひとのこともこまかく考えることもせずに、夜に外でお酒を飲んだので浮かれているのでした。きゃっきゃっ。

          久しぶりにちいさいひとのこともこまかく考えることもせずに、夜に外でお酒を飲んだので浮かれているのでした。きゃっきゃっ。

          ぼくたちがあの魚を欲しがったのは【中篇】

          【中篇】  あなたが不在のまま一年半が経っていた。  あなたがいた頃から今日まで変わった習慣はない。寝る時間も起きる時間も変わらずやってきた。 あなたがいなくなったからといって変えたものは何もない。それなのに布団だけがやけに湿って重くなった。 寝転がっても板の間に寝ているように硬い。この一年半の間、二週に一度はきちんと干していた。それもちゃんと湿度が低いときを狙って。 それなのにどうも硬く湿って寝苦しい。干し方が違うのか、もしくはあなたが隣にいたことが大きく作用してい

          ぼくたちがあの魚を欲しがったのは【中篇】

          なんだかもんのすごいむかしに書いた青臭い短編が出てきたので葬る午後。そしてまるで関係ないけど、夏に向けての午後5時過ぎの空や日の差し込み方や空気がとても好きで春嬉しい。

          なんだかもんのすごいむかしに書いた青臭い短編が出てきたので葬る午後。そしてまるで関係ないけど、夏に向けての午後5時過ぎの空や日の差し込み方や空気がとても好きで春嬉しい。