ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド ミュージカル感想

2/15マチネ回の感想です。完全にネタバレなので、見る予定のある方はお控えください。

まず、ジョジョについて。
私が好きな漫画は何か、と聞かれたら、悩んでジョジョの奇妙な冒険と答えます。それくらい好きな作品です。
だから、ミュージカルをやるよ!と言われた時、余りに心配で色々調べました。自分の大好きな作品が、失敗してほしくなかったので。
そして今日見てきました。結論、凄く良かった。
可能な限り原作に忠実に、かつ更に舞台ならではの表現をすること。9部まで続いているジョジョシリーズを踏まえて、今から作るジョジョ1部に何を込めるか、ということ。そういったことに、真摯に向き合った作品だと思いました。

観劇中に思ったことをなるべく書き出したら、とんでもない量になったので、特に記憶に残っているものについて書き記します。

俳優さんについて

俳優さんたちについて、思ったこと。
まず、ジョジョ。松下さんの回でした。歌に自信がある方らしく、確かに高音の伸びがすご〜く綺麗。序盤のぼっちゃまっぷりがすごく可愛い。後半に行くにつれて、紳士として成長する様を見せてもらえて、とても良かったです。
ディオ。アニメの子安ディオとは全然違うアプローチでした。子安ディオは、最初から目がギラギラで、怪しい魅力がある奴といった感じがありますが、宮野ディオは顔も声も甘いので、スッと相手の懐に入って骨抜きにしてしまう。そういった魅力があります。1幕のディオの仕草は優雅、2幕のディオはセクシーだったのも良かった。人間辞めてからずっと楽しそうでした。
スピードワゴン。まさかラップで状況説明すると思わなかった。原作よりもジョースターさんラブ感がなく、クールなラッパーでしたね。そこも良かったと思います。ただ、「明日って今さ」がスピードワゴンの台詞になったことで、ちょっと腰抜け感があったのが残念。
エリナやジョジョの父は、本当に歌が上手い。声が綺麗。ミュージカルの質を高める存在だなと思いました。
ツェペリ。廣瀬さん回でした。原作と同じく、面白おじさんで良かったですね。ツェペリ曲で、ジョジョをいなしてダンスしてたのが良かったな。
他皆さん良かったですが、ワンチェンの人はダンサーかなと思ってたらダンサーで、振付家の人は多分動かしやすかったんだろうなーと思ってました。

星と泥

パンフにも書いてありましたが、ジョジョのミュージカルの主題です。鉄格子の中から見るのは目の前の泥か、遠くの星か。ディオは泥を見る。ジョジョは星を見る。6部を想起する問いかけですが、1部から、ひいてはジョジョの主題なのでしょう。
ジョジョは星を見る。理想、美しいものを見つける心、遠くの夢を追える環境、そういったものがある人の回答です。
ディオは泥を見る。貧困、最悪の環境、灰と泥に塗れた現実。地に這いつくばってでも生きてやると、そう覚悟したものの答えです。
どちらが正義かという答えはないけれど、ディオは泥の中に人を蹴落とし、踏みつけて歩くことを厭わなかった。だから、生まれついての悪なのだ、ということなのでしょう。そして、ディオはジョースターという星を奪って、その身に宿した。だからこそ彼は、永遠に悪なのでしょうね。

そこに痺れる憧れる

ディオのシーンは、本当に全部良かったのですが、特に面白かったシーン。原作では子分は2人ですが、10人くらい引き連れて登場。子分を顎で使い、エリナを追い詰めてからのズキュウウン。そこからの甘い声で「初めてはこのディオだ」ですからね。
エリナのことも、あわよくば自分の虜にしようとしたのかな、と思えるシーンでした。いや、じゃあ手下10人つれてくるなよって話ですけど。並の女は落ちてますが、エリナはディオなんかに屈しません。

父の影

ディオが激昂しエリナを殴って、思い出される過去の記憶。父が母を虐め、酷い扱いをするシーンです。舞台では、ディオが父親の影に怯え、お前のようにはならない、お前に言われたからではないと叫ぶシーンが沢山追加されていて、「ディオが1番になりたがる、力を欲するのは父に囚われているから」と再三示します。「人を人たらしめるのは、生まれではなく教育だ」という説教なのかとも思ったのですが、おそらくこれは、「ディオもジョジョも『その血の定め』に囚われている」ということ、そしてディオは自らに父と同じ血が流れていることを憎んでいるにも関わらず、結局は父と同じ悪の道に進んでしまう、という悲劇、宿命の恐ろしさ、運命、というものについて語りたかったのではないでしょうか。人は皆、運命の奴隷なのだと。眠れる奴隷である方が幸福なのか、目覚めて運命に抗う方が幸福なのか。

理想の世界

吸血鬼ディオとジョジョが対峙するとき、ジョジョが問いかけます。君の理想の世界は、死と闇に囲まれた、こんな世界なのか、と。ディオは明らかに狼狽えていました。原作にない台詞ですが、かなり考えさせられる場面でした。
ディオは、「1番になれ、力を手に入れろ、のしあがれ」と自らに唱え、ジョースター家を乗っ取金と力を手に入れる算段でした。しかし、企みは目前でジョジョに阻まれた。そして人間の力…つまり自分の努力ではどうにもならない壁を知り、石仮面の力で人間を超越した。吸血鬼になったんです。
そして吸血鬼として力を手に入れる方法は、血を貪り自分の力とし、他人を隷属させ、夜の世界に君臨すること。ディオは、吸血鬼になった時点で、こうするしか野望を叶える方法はありません。全ては「ジョジョがいなければ」叶ったはずなのに。
正に「お前さえいなければ」俺は違う方法で君臨できた、とディオは思ったことでしょう。でも同時に、「ジョジョがいたから」ディオはジョースター家を乗っ取る計画を企てることができたし、何なら「ジョジョがいなければ」、ジョースター家に引き取られることさえなかったでしょう。
ディオは吸血鬼になったことは後悔していないと思いますが、別の道を潰した本人にのうのうと問われていい問題ではありません。
ただ、ジョジョだって「ディオがいなければ」裕福な家族の一人息子として健やかに成長していたでしょうし、愛犬や父を急に失くすことは無かったでしょう。エリナを父に紹介し、共に子どもを産み育てたでしょう。でも、「ディオがいたから」悪に立ち向かう勇気、素晴らしい友と師に出会えた。輝く正義の心を、真に宿すことができた。2人は表裏一体、光と闇、星と泥なのです。この問いかけは、ジョジョがディオと対極にあり、お互いに影響しあっていることを、そしてお互いに相容れない存在であることを示すものだったと思っています。

ラストシーン

ジョジョは、ディオの野望を止める者だ。
それが一番はっきりと示されていたのは、ラストシーンでしょう。ジョジョとディオがお互いに向けての歌を、そして自分の夢の歌を歌って、空に手を伸ばす。星を見る。
ジョジョは星に手が届きました。
ディオの手は、星に届かなかった。
何故ならジョジョがその腕を掴んで、そのまま闇へ消えたから。
1部のラストシーン、沈みゆく船で、ディオの首を抱えて死んだジョジョのことを表しているのだと思いますが、闇=海の底でしょうか。ディオはそこで100年間の眠りにつきます。自分の夢を、野望を、全てねじ伏せて死んだ友人に、ディオは何を思うのか。彼の体を奪って、ひとつになって、それがディオに残された唯一の幸福だったのか。

細かいこといろいろ

もう言いたいことは無限にあるのですが、これ以上真面目に考察していると大変なので、あとは公演後に殴り書いたメモを載せます。見なくてもいいです。
言いたいこととしては、所々、アニメのED入る時のギターリフみたいな音が入っててすごい良かったです。
あと、ディオのジョーーーーーー↑ジョーーーーーーー↓どんどん長くなるし最後は最後まで聞いてもらえてなくてウケました。

もう一回は見てえ〜〜〜!!!!

1幕
ジョジョ6部までを見た上での1部の再構築 それはそう
ディオの力への欲望を父による洗脳も理由に込めたんだなあ オイディプス的なこと?
序盤のジョナサン へちょへちょでかわいい
ダニーすごい犬だった 死ぬシーンショッキングすぎ
エリナ声が綺麗すぎ 歌が上手い 最後のシーンの凄みが足りなかったのだけもったいない
ディオの謎の馬車の降り方大好き
語り部をスピードワゴンにするのはそれはそう
顔すごい技術でジジイになってた なにあれ
スピードワゴンがラッパーだったのは中の人の都合?ラップは黒人文化なので当時のイギリスっぽくないので気になったが、文字数の多い説明には向いてる
初期ディオの猫被りが原作より被っている、宮野の顔と声が甘いのでこれは騙されます 好青年すぎんだろ ボクシング目にズブゥが故意なのか分からなかった
野望はあっても、とりまジョジョを蹴落とすことしか考えてなさそうで、未熟感があった 良い
子安ディオだとあまりにも胡散臭いので宮野ディオの正解なのではないか
てかおそろのズボン?かわい
全ての動作が指先まで優雅ですごい ジョジョはおぼっちゃん ドタバタしてて可愛い お勉強とお作法のシーン両方見たいから目が足りない
ジョジョ❤️エリナ でっけ
エリナに対してなんか偉そうなジョジョがなくなってたので、普通に可愛い恋!になっちゃったけど良い
しびあこ大量発生で草 10人くらい引きつれるの卑怯すぎ てか声甘すぎ このディオだ!!!!ではなくこのディオだァ…なんだ…という新しい気づき てかその声色だとエリナを落としにきている そんで口泥水ですすがれる
その後の父と自分を重ねてトラウマになるシーンは、舞台の再構築部分のはず、自分に流れる父の血を憎むことの強化、そこまでの描写だったか再読の必要あり
でも母のこと好きだったんやろな…
君が泣くまで殴るのをやめない!はもっと目立ってほしかったのは原作ファンだからか
ラグビーの重機機関ジョジョ見れて嬉しい
ディオのスピード感はもっとあってもよかった?
表情まで見えたら、もっとジョジョがディオに対して友情が無い感あったんだろな
父とパパジョースターに薬もるところのリンクは綺麗でよかった
ジョナサンに詰められた時思ったより動揺してた、ちょっと罪悪感はあったのかな…
昔は腕やられてたジョジョがディオに勝ってて、強くなったね…と思った
人間を…やめるぞ…ジョジョ〜〜〜!!!のタメ、永遠に長くなりそう(しらんけど)
ディオ人間やめてから楽しそうで良い ウキウキしてる 空も飛ぶし
ワイヤーもあってアクションかなり頑張ってたが、元々見どころなのでちょっと物足りなかった感はある、ジョジョがボロボロになっても爆発力でなんとかなったのが分からなかった
最後のぶっささるところは、なんかぬるっとしててもったいなかった
でも刺さっててすごかった
途中でなんかオーガーストリート?とか革命とか出てきたのなんだったんだろ
タルカスとブラフォードから星を見る・泥を見るの対比が良かった 鉄格子の中から星を見る、徐倫😭
暗闇を切り開く覚悟とか、黄金の魂とか、他の部のキーワードもたくさんあって良かった 歌詞みたい
すんすん
こいつは臭えーー!!!
マジで風呂入ってなくて臭いかもだからやめてやれよ

2部
ジョナサンに見舞いに行くスピードワゴン、控えめだった もっとジョジョ大好きでも良い
エリナ歌上手いからか、多分愛の歌シーン多めにされてるね 歌上手いから良いけど
愉快おじさん ツェペリ(ほんとうにそう) 曲が楽しくていいね
波紋の人たち、やることないとかす…っとかっこよく立ってて面白い 全身タイツなのに
カエルのメメタァは正直よく見えなくてもったいなかった
仕方ないけど波紋の表現が難しいところカットで悲しいね
水の上歩くところとか…
馬を人がやってるから馬の中からジャックザリッパー出てくるんだ すごい
ディオ、人をたぶらかす時ずっと顔近い エロ
なんだそのもふもふのコートは
ディオの口癖マヌケ、あんま出てこなかったかな?アホっぽく聞こえるから?
人間やめてから動きがセクシーすぎるディオ 楽しそう
タルカスとブラフォードのねぶたなに?
表情変わってたのなに?
チェーンデスマッチもトンペティもダイアーさんもストレイツォもいなかったので、急に花で刺されるディオと急に死ぬツェペリ
ポコもいないので明日って今さがスピードワゴンになって、なんかスピードワゴンが腰抜け感あってちょっと残念
波紋受け取ってパワーアップがあんま分からなかった
てか震えるぞハート刻むぞビート燃え尽きるほどヒートあったかな?中途半端じゃなかった?
こんな死者に囲まれた暗い世界がお前の望んだ世界か!?って聞いてやるなジョジョ
光はお前で影がディオなんだよな
お前がいたから お前がいなければ………
ジョジョの衣装チェンジもっとほしかったな
目からビームそうなるんだ
ジョナサンが勝った理由あんま分からなかったな
過去を振り返ってそれぞれの勝ち負けが出るのいいですね
首だけになって………ない!どういう状態?
呼吸ができない、があんま聞こえなくてもったいない
エリナの覚悟もあんま分からんかった
首だけじゃ無いから、ジョジョがディオをバックハグしてて面白かった
ディオが奇妙な友情の話したのにジョジョが合わなかったから、片思いになりそうであせった
後で言ったから安心した
最後の2人の歌のシーン、ディオが手を伸ばしたのをジョジョが掴んでそのまま暗がりに連れて行って…おぁ…
時々、アニメのエンディング入る時のてぃろり〜みたいな音が入るのが良かった

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